「開き直ればパニック障害が治る」と言い切ることはできません。一方で、「開き直れたら楽になった」と語られる変化を分解すると、①発作そのもので命に関わることはないという理解が進む、②「また起きたら」という予期不安が下がる、③避けていた場所や行動に少しずつ戻る、④起きても対処できるという実感が育つ——という4つに整理でき、これらは認知行動療法などの治療で実際に目指される変化と重なります。つまり「開き直り」は根性論ではなく、治療の中で段階的に育っていく状態に近いものと考えられます。「気の持ちようで何とかできないだろうか」と検索していませんか。発作が起きるのはあなたが弱いからではなく、脳の警報のしくみが関わる医学的な不調とされています。

この記事では、次のことがわかります。

  • 「開き直れば治る」とも「開き直りは無意味」とも言えない理由
  • 「開き直り」と呼ばれる変化を、医学的に4つに分解した整理
  • 予期不安と回避の悪循環と、その断ち切り方の考え方
  • 「開き直って我慢する」がなぜ危険か、救急受診を考える症状
  • 回避を段階的に減らす進め方と、治療の一般論
  • 今日からできるセルフケアと、その限界・受診の目安

この記事の監修

星野 奈生子(精神科医)

パニック障害は「開き直り」で治る?まず結論から

結論から言えば、「開き直る」という心の持ち方だけでパニック障害が治るとは言えません。かといって「開き直りは無意味」と切り捨てるのも正確ではありません。「開き直れた」と語られる変化の中身は、医学的に見れば治療で目指される変化と重なるからです。大切なのは、それを根性で一足飛びに手に入れようとしないことです。

「開き直れば治る」とは言えない理由

パニック障害(パニック症)は、予期しないパニック発作を繰り返し、発作への強い心配や、発作を避ける行動の変化が続いて生活に支障が出ている状態とされています。背景には、危険を知らせる脳の警報のしくみが、危険のない場面で作動してしまうことが関わると考えられており、気持ちの持ち方だけで切り替えられるものではありません。

さらに、「開き直れないから治らないのだ」という発想は、うまくいかないときに自分を責める材料になります。治療の目的は強い心を持つことではなく、不安との付き合い方の選択肢を増やすことです。

それでも「開き直り」が語られるのはなぜか

MSDマニュアル家庭版では、パニック発作は成人のおよそ11%が1年間に少なくとも1回経験し、大半の人は治療なしで回復する一方、少数の人がパニック症へ進行すると説明されています。さらに、正式な治療を受けなくても回復する人はおり、発作が生じた状況に直面し続ける場合はその可能性が高まるとも記されています。

これが「開き直ったら治った」と語られる医学的な背景と考えられます。ただし「我慢比べに勝った」という意味ではありません。

「開き直り」と呼ばれている変化の正体 — 4つに分解する

「開き直り」という言葉には、性質の違う複数の変化が含まれています。分解すると、それぞれが治療で扱われるテーマに対応していることが見えてきます。

「開き直り」として語られる変化 医学的にはどういう変化か 治療で目指されること
「死ぬわけじゃないと分かった」 動悸や息苦しさを「重大な異変の始まり」と受け取る破局的な解釈が和らぐ 恐れている結果が起こる可能性は低いと、知識と経験の両面から確かめる
「また来てもいい、と思えた」 予期不安(次の発作への持続的な心配)が下がる 発作の経過を知り、身構えと監視を減らす
「怖いけれど電車に乗ってみた」 回避行動が減り、避けていた場面に戻れる 負担の小さい場面から段階的に慣れる練習を計画的に行う
「起きても対処できると思えた」 対処できるという実感(自己効力感)が育つ 呼吸法などの対処を練習し、実際に使えた経験を積む

①「発作そのもので命に関わることはない」という理解が進む

パニック発作では、胸の痛み、窒息するような感じ、めまい、吐き気、息切れなどが突然現れます。MSDマニュアル家庭版では、こうした症状は極めて不快であっても、それ自体が危険なものではないと説明されています。症状は10分以内にピークを迎え、通常は数分で消えていくとされています。

この知識が身につくと、発作の最中に「このまま死ぬのではないか」という恐怖が上乗せされにくくなります。ただしこれは、体の病気が隠れていないことを一度きちんと確かめたうえで成り立つ理解です。

②「また起きたら」という予期不安が下がる

予期不安とは、発作が起きていない時間にも「また起きるのではないか」という心配が続く状態です。予期不安が強いと、心拍のわずかな変化や少しの息苦しさにも敏感になり、「前触れではないか」と自分の体を監視するようになります。この監視自体が緊張を高め、発作を誘発しやすくするとされています。

「また来てもいい」と思えるのは、この監視のスイッチが切れていく状態です。意志の力で思い込むというより、①の理解と④の経験が積み重なった結果、後からついてくる変化です。

③避けていた場所・行動に少しずつ戻る

回復のうえで最も大きな意味を持つ変化です。国立精神・神経医療研究センターのこころの情報サイトでは、不安は最初の5分ほどが最も強く、その後は横ばいになったり軽くなっていくと説明されています。ところが不安を避けることに全力を注いでいると、この自然な回復を体験できないままになります。

「開き直って乗ってみたら、意外と大丈夫だった」という経験は、この自然な回復を身をもって確かめた瞬間にあたります。認知行動療法で行う段階的な練習(曝露)は、これを偶然任せにせず、無理のない順番で計画的に体験していく方法です。

④「起きても対処できる」という実感が育つ

対処の引き出しを持つことは、予期不安を下げる助けになるとされています。呼吸を整える、座れる場所を確保する、波が引くまで待つ——こうした手順を実際に使えた経験が積み重なると、「起きても何とかなる」という感覚に変わります。

MSDマニュアル家庭版によると、認知行動療法では、発作が起きる状況を回避しないこと、恐れていることが悪い結果に至る可能性は低いと認識すること、ゆっくりとした一定の呼吸などで対応することが指導されるとされています。「開き直り」として語られる内容が、そのまま治療の指導内容と重なっていることが分かります。

なぜ避けると不安が強くなる?予期不安と回避の悪循環

「怖い場所を避ける」のは自然な反応です。問題は、避けた瞬間に不安が下がるため、脳が「避けたおかげで助かった」と学習してしまう点にあります。これが繰り返されると、避ける対象が少しずつ広がります。

段階 そのとき起きていること 結果
①発作 電車の中で突然の動悸・息苦しさ・強い恐怖に襲われる 「あの場所は危険だ」という記憶が強く残る
②予期不安 発作のない時間も「次はいつ来るか」と身構える 体の小さな変化にも敏感になり、緊張が続く
③回避 電車に乗らない、各駅停車しか使わない、付き添ってもらう その場の不安は確かに下がり、ほっとする
④不安の強化 「避けたから何も起きなかった」と学習される 「避けなければ危なかった」という思い込みが強まる
⑤範囲の拡大 避ける場所・状況が少しずつ増えていく 行動範囲が狭まり、生活と自信が削られていく

回避は短期的には楽、長期的には不安を強めます

重要なのは③と④の関係です。回避は短期的には確実に効くため、やめにくく、続けるほど「あの場面は本当に危険だ」という確信が強まります。避けている限り、「避けなくても大丈夫だった」という反証に出会えないためです。

こころの情報サイトでは、不安が強いときには「自分が弱いからだ」「不安はどんどん悪くなる」「いつまでも続くだろう」といった考えが自動的に浮かびやすいと説明されています。回避は、こうした考えを検証しないまま温存する働きを持ちます。

「安全確保行動」も、実は回避の一種とされています

分かりやすい回避(電車に乗らない)だけでなく、次のような行動も、不安を保つ働きをすることがあると指摘されています。

  • 出口のそば、非常口の見える席にしか座らない
  • 頓服の薬を握りしめていないと外出できない
  • 常に誰かに付き添ってもらう、連絡がつく状態を確保しておく
  • 水やタオルなど、決まった持ち物がないと出かけられない

これらは「その場をしのぐ工夫」として役立つ面もあり、最初から全部やめる必要はありません。ただ、回復が進むにつれて少しずつ減らすことも視野に入るとされています。順番とペースは、自己判断せず医師や心理職と相談して決めてください。

「開き直って我慢する」が危険な理由 — 先に体の病気を確認する

ここが最もお伝えしたい部分です。「開き直り」を「発作を我慢すること」と受け取ると、命に関わる病気を見落とすおそれがあります。動悸・胸の痛み・息苦しさ・めまいは、心臓や呼吸器、ホルモンの病気でも起こりうる症状だからです。

こんな症状・状況 考えられること まず向かう先の目安
初めての強い発作 体の病気の可能性も否定できない 救急外来・内科(状況により119番も選択肢)
強い胸の痛みが続く、締めつけられる 心臓の病気の可能性 救急外来
意識が遠のく、実際に倒れた 不整脈や低血糖などの可能性 救急外来
息苦しさが強く、なかなか軽くならない 喘息などの呼吸器の病気の可能性 救急外来・内科
いつもの発作と症状の出方が明らかに違う 別の原因が隠れている可能性 内科・かかりつけ医
検査で異常なしと言われたのに繰り返す パニック症の可能性 心療内科・精神科

初めての発作・いつもと違う症状は、自己判断で片づけない

こころの情報サイトでは、動悸や呼吸困難があるときは、まず内科の診察を受けるよう案内されています。甲状腺機能亢進症、不整脈、貧血などが不安に似た症状を起こすことがあるためです。MSDマニュアル家庭版でも、パニック症には不整脈・甲状腺機能亢進症・喘息などが併存しやすく、症状が重い場合や長引く場合は医師の診察を受けるべきだと説明されています。

つまり、「またパニックだ」と決めつけて耐えることは、開き直りではなく確認の省略です。初めての発作のとき、そしていつもと様子が違うときは、救急受診を含めて医療機関の判断を仰いでください。「毎回救急車は呼べない」と感じるなら、その悩みごと医師に伝え、受診の目安を決めておくと動きやすくなります。

「気合いで乗り切る」を目標にしないでください

我慢して耐え抜くこと自体は目標ではありません。歯を食いしばった経験は、その場面への恐怖をかえって強めることもあります。

危険な「開き直り」 治療につながる「開き直り」
発作への構え 我慢して耐える・気合いで乗り切る 対処の手順を用意し、波が引くまで待つ
体の症状 「どうせパニックだ」と自己判断で片づける 初めて・いつもと違う症状は医療機関で確認
進め方 いきなり一番苦手な場面へ飛び込む 負担の小さい場面から段階的に
薬 自己判断で中断する・一気にやめる 減らし方・やめ方を医師と決める
支え ひとりで達成しようとする 医師・心理職・家族と共有して進める

薬の自己中断は、開き直りではありません

「薬に頼らず開き直って治したい」という気持ちから、自己判断で服薬をやめてしまう人がいます。MSDマニュアル家庭版では、服薬を中止するとパニック発作が再発することが多く、長期の服薬が必要になる場合があると説明されています。急にやめることで不快な症状が出ることもあるとされています。

減らすこと自体は、回復の過程で検討される選択肢です。大切なのは、やめるかどうかを自分ひとりで決めないこと。減らしたい気持ちがあるなら、その希望をそのまま医師に伝えてください。目標を共有できれば、進め方を一緒に決められます。

回避を減らすのは「一気に」ではない — 段階的に進める考え方

「開き直って苦手な場面に飛び込む」やり方は、うまくいかなかったときの反動が大きく、かえって回避を強めることがあります。治療で行われるのは、負担の小さい場面から順に慣れる、階段のような進め方です。

不安の強さで階段を作る

避けている場面を「そのときに感じる不安の強さ」で並べ、低いものから取り組みます。次は考え方の一例です(実際の段階は、症状や生活に合わせて医師や心理職と一緒に作ります)。

段階 場面の例 不安の目安(0〜100)
1 家の周りを10分散歩する 20
2 最寄り駅のホームに5分立つ 30
3 すいた時間帯に一駅だけ乗る 40
4 各駅停車で三駅乗る 60
5 急行に乗って、途中で降りずに過ごす 80

進め方の原則は「小さく・繰り返す」

  • ひとつの段階を、不安が下がってくるまで繰り返してから次に進みます
  • 「不安がゼロになる」ことを条件にしません。下がってきたと感じられれば十分です
  • つらくなったときの対処(呼吸を整える、座る、時間を待つ)を事前に決めておきます
  • うまくいかない日があっても失敗ではありません。段階をひとつ下げてやり直します
  • 頓服や付き添いは、はじめは使ってかまいません。減らす時期は医師と相談します
  • 進みが止まるときは、根性ではなく階段の設計・睡眠・カフェイン・生活の負荷を見直します

この練習は、自己流に進めるほど負担が大きくなりやすい部分です。「どこから始めるか」「今日はどこまでで終わりにするか」を医師や心理職と決めておくと、無理な飛び込みを避けられます。

パニック障害の治療 — 精神療法と薬物療法の一般論

パニック障害の治療は、精神療法と薬物療法を症状や生活に合わせて組み合わせるのが一般的とされています。ここまで扱ってきた変化は、いずれもこの治療の中で計画的に進められます。

治療 内容 位置づけ
認知行動療法などの精神療法 体の感覚への受け止め方を整理し、避けてきた場面に段階的に慣れる 予期不安と回避に直接働きかける柱
薬物療法 抗うつ薬などを中心に、症状に応じて発作や不安を和らげる 症状を抑え、練習に取り組む土台を作る
生活の調整 睡眠の確保、カフェインやアルコールを控えるなど誘因を減らす 治療と並行して行うセルフケア

認知行動療法 — 「考え」と「行動」の両方を扱います

こころの情報サイトでは、持続的な不安症では不安を強めてしまう考えや行動をとっていることが多く、認知行動療法はそのしくみに注目して、考えや行動を徐々に修正し、不安をコントロールできるという自信を取り戻す治療だと説明されています。効果は薬物療法と同じか、それ以上とされ、多くは保険の対象になるとも記されています。

扱う内容は、この記事で分解してきたものです。「動悸がする=重大な異変だ」という受け取り方を検証し、避けてきた場面に段階的に戻り、対処の手順を身につけます。研修や研究は、国立精神・神経医療研究センターの認知行動療法センターなどでも進められています。

薬物療法 — 効き方には個人差があります

こころの情報サイトでは、SSRI(選択的セロトニン再取り込み阻害薬)と呼ばれるうつ病の薬が多くの不安症に有効と分かっているとされ、明日から良くなるものではないものの、続けることで不安への効果が出てくることが実証されていると説明されています。薬の種類と不安症のタイプには組み合わせがあるため、個別の判断は医師に相談してください。

注意したいのは、即効性のある抗不安薬との付き合い方です。こころの情報サイトでは、抗不安薬は続けると依存を生じることがあり、不安を避けることに集中している人では「この薬を絶えず飲むことで不安を避けよう」と思いつめることがあると指摘されています。頓服を持つこと自体は支えになりますが、それだけに頼る形にならないよう、認知行動療法に基づく助言と組み合わせて使うことが勧められています。MSDマニュアル家庭版でも、薬だけを使い精神療法を行わない場合、将来の発作への不安を和らげたり回避をやめたりする助けにならないことがあると説明されています。

費用と、使える制度

パニック障害の診察や薬の処方は、原則として保険診療の対象です。通院が長期になる場合は、自立支援医療(精神通院医療)により、通院医療費の自己負担が原則3割から1割に軽減されることがあります。手続きは市区町村の窓口で確認できます。

今日からできることと、その限界

治療につながるまでの間にも、自分でできることはあります。ただし、治療の代わりにはなりません。「やったのに良くならない」と自分を責める材料にしないでください。

今日からできること 具体的な方法 限界・注意点
呼吸を整える練習 吸うより「長く吐く」ことを意識してゆっくり呼吸する 平時からの練習が役立つ
発作の記録をつける 日時・場所・していたこと・強さ(0〜100)・続いた時間をメモ 「監視」になると逆効果。1回数十秒で終える
カフェインを見直す コーヒーやエナジードリンクを少しずつ減らす 急にやめると頭痛などが出ることも
睡眠を整える 就寝・起床の時刻をそろえる。寝る前の画面を控える 眠れない日が続くなら診察で相談する
アルコール・喫煙を控える 「不安を紛らわせるための飲酒」を減らす 自己流の断酒は医師に相談を

呼吸法は「平時に練習しておく」ほうが役立ちます

国立精神・神経医療研究センターの案内では、呼吸法は多くの場合に不安の軽減に有効とされ、呼吸筋をほぐすストレッチを1日1回、呼吸法を1回5分・1日3セット習慣づけることが紹介されています。発作の最中に初めて試すより、落ち着いているときの練習が役立ちます。

セルフケアだけで抱え込まないでください

セルフケアで発作の頻度が下がる人もいます。一方で、予期不安と回避が生活に食い込んでいる段階では、ひとりで断ち切るのが難しいとされています。「これだけやってもダメだった」と感じたときは、方法が足りないのではなく、専門的な支援が向いている段階に来たサインと受け取ってください。いまの状態を整理したいときは、パニック障害セルフチェックで目安を確認する方法もあります。

「治った人」はどうなった?回復の見通しと受診の目安

「パニック障害が治った人」という言葉で知りたいのは、多くの場合「自分も元の生活に戻れるのか」ということだと思います。個別の回復の物語ではなく、一般的な経過として整理します。

回復は「発作ゼロ」ではなく「生活が戻ること」

治療の目標は、発作を一生ゼロにすることではありません。予期不安が下がり、避けていた行動が戻り、発作が起きても対処できる——この状態になれば、生活の面では「治った」と感じられることが多いとされています。パニック発作自体は、成人のおよそ11%が1年間に経験するめずらしくない現象です。

経過には個人差があります。MSDマニュアル家庭版では、正式な治療を受けなくても回復する人がいる一方、症状が長年にわたり一進一退を繰り返す場合もあると説明されています。改善は多くの場合、発作の頻度が減る→予期不安が和らぐ→避けていた場所へ行けるようになる、という順で進みます。一度できたことが翌週にできなくても、振り出しに戻ったわけではありません。段階をひとつ下げ、負担の小さい場面から積み直すのが一般的な進め方です。

こんなときは医療機関に相談を

  • 突然の動悸や息苦しさ、強い恐怖の発作を繰り返している
  • 「また起きたらどうしよう」という不安が1ヶ月近く続いている
  • 電車・エレベーター・人混みなど、避ける場所が増えてきた
  • 体の検査では異常がないのに、発作を繰り返している
  • 発作や不安のせいで、仕事・学業・外出に支障が出ている
  • 気分の落ち込みが続き、「消えてしまいたい」と感じる瞬間がある

特に、死にたい気持ちが強いとき、自分を傷つけたくなったときは、ひとりで耐えず、すぐに相談してください。こころの健康相談統一ダイヤル(0570-064-556)や、#いのちSOS(0120-061-338)などの公的な相談窓口が利用できます。緊急のときは、119番や救急外来という選択肢もあります。また、初めての発作やいつもと違う症状のときは、体の病気の可能性を含めて医療機関の判断を仰いでください。自分の状態を整理したい場合は、症状別のセルフチェック一覧も参考になります。

通院そのものが不安なときの選択肢

パニック障害では、「受診のために電車に乗るのが怖い」という理由で相談が遅れることが少なくありません。オンライン診療に対応した医療機関なら、自宅から受診できます。オンライン心療内科・精神科のメントアは、保険適用で、18時〜24時・365日、当日予約にも対応しています。診断書最短即日発行、お薬最短即日発送で、予約から診察までLINEで完結します。ただし、強い胸の痛みなど体の病気が疑われる症状があるときは、対面での検査が優先されます。

よくある質問

開き直ればパニック障害は治りますか?

「開き直り」だけで治ると言い切ることはできません。ただし、開き直れたと語られる変化——発作そのもので命に関わることはないという理解、予期不安の低下、回避の減少、対処できる実感——は、治療で目指される変化と重なります。根性で一足飛びに達成するものではなく、段階的に進める性質のものです。

「気にしないようにする」のと「開き直る」のは同じですか?

同じではないとされています。「気にしないようにしよう」という努力は、体の感覚を意識的に監視することにつながり、かえって不安を強めることがあります。治療で目指すのは、不安を消すことではなく、不安があっても行動できる状態です。感覚をなくそうとするより、あるまま過ごせる範囲を広げていきます。

発作が起きても我慢して乗り切ったほうが早く治りますか?

我慢そのものは目標ではありません。歯を食いしばって耐えた経験は、その場面への恐怖を強めることもあります。目指すのは、対処の手順を用意したうえで波が引くまで過ごせるようになることです。初めての発作やいつもと違う症状のときは、体の病気の可能性があるため、我慢せず医療機関の判断を仰いでください。

パニック障害が治った人は、どのくらいの期間で治っていますか?

期間には大きな個人差があり、一律の目安は示せません。正式な治療を受けずに回復する人がいる一方、症状が長年にわたり一進一退を繰り返す場合もあると説明されています。一般的には、発作の頻度が減る、予期不安が和らぐ、避けていた場所に行けるようになる、という順で段階的に改善していくことが多いとされています。

薬を飲まずに、開き直りだけで克服できますか?

軽い症状が自然に落ち着く場合もありますが、発作を繰り返し、避ける場所が増えている段階では、自力だけで進めるのは難しいとされています。薬を使うかどうかは症状や生活の状況によって判断されます。薬に頼りたくないという希望があるなら、その気持ちをそのまま医師に伝えてください。精神療法を中心に組み立てられる場合もあります。

頓服の薬をお守りのように持ち歩くのはよくないですか?

持っていること自体が支えになる面はあります。一方で、「これがないと外出できない」という状態が続くと、不安を避ける行動の一部になっていくと指摘されています。減らすかどうか、いつ減らすかは、自己判断せず医師と相談して決めてください。急にやめることは勧められていません。

まとめ

  • 「開き直れば治る」とは言えませんが、「開き直り」として語られる変化は、治療で目指される変化と重なります
  • その中身は、①発作そのもので命に関わることはないという理解、②予期不安の低下、③回避の減少、④対処できる実感、の4つに分解できます
  • 回避は短期的には楽でも、長期的には「避けなければ危なかった」という思い込みを強めます
  • 回避を減らす練習は一気にではなく、負担の小さい場面から段階的に、医師や心理職と相談しながら進めます
  • 初めての発作、いつもと違う症状、強い胸の痛みや呼吸困難、意識が遠のくときは、自己判断せず救急受診を含めて医療機関の判断を仰いでください

いま避けている場所が多くても、それはあなたが弱いからではありません。順番を守って進めれば、行動できる範囲を少しずつ取り戻していくことが期待できるとされています。ひとりで抱え込まず、相談から始めてみてください。

出典・参考文献

つらい症状が続くときは、ひとりで抱え込まずご相談ください。メントアは保険適用のオンライン心療内科・精神科です(18時〜24時・365日、当日予約可)。

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FAQ

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よくある質問

仕事帰りでも受診できますか?夜間診療の有無を知りたいです。

クリニックによっては、お仕事をお持ちの方でも通いやすいよう夜間外来を設けている場合があります。当日の最終受付時間や診療曜日は、各院の案内をご確認ください。

今日すぐに診てもらいたいのですが、当日でも受診できますか?

多くのメンタルクリニックは予約制ですが、症状の急変など緊急を要する場合は、当日枠で対応可能なケースもあります。まずは電話やWebサイト等で現在の空き状況を問い合わせるのが確実です。

女性の先生に診察をお願いすることは可能でしょうか?

はい、女性医師が在籍しているクリニックでは、指名や担当日の選択が可能です。公式ホームページの医師紹介欄を確認するか、予約時に「女医を希望」と伝えておくとスムーズです。

漢方薬による治療は受けられますか?

西洋薬だけでなく、体質や症状に合わせた漢方薬を処方しているクリニックも多くあります。「なるべく自然な薬を使いたい」などのご希望があれば、診察時に医師へご相談ください。

診察にかかる費用が気になります。保険は使えますか?

基本的に健康保険が適用されるため、自己負担3割程度で受診いただけます。初診料や処方箋の有無で前後しますが、一般的な目安として数千円程度(4,000円〜6,000円前後)を見ておくと安心です。

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基本的には、医師が必要と判断した場合、職場や学校に提出するための診断書を発行してくれます。予約時や診察中に「診断書希望」と伝えておくとスムーズです。

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全てを完璧に話そうとしなくても大丈夫です。「いつから」「どのような症状で困っているか」を簡単で良いのでメモしてお持ちいただくと、伝え漏れがなくなり、診察がよりスムーズに進むでしょう。

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