動悸は、不安や緊張といったストレスでも起こりますが、不整脈や甲状腺の病気、貧血など、体の病気が原因で起こることもあります。そのため最初に確かめるべきなのは「体の病気が隠れていないか」です。「ストレスのせいだろう」と決めつけて様子を見続けることは勧められません。心臓がドキドキするたびに「重い病気ではないか」と怖くなり、それでも受診に踏み切れずにいませんか。動悸は気持ちの持ち方で止められる症状ではなく、あなたの我慢が足りないから起こるものでもありません。

この記事では、次のことがわかります。

  • 迷わず救急受診・119番をすべき動悸のサイン
  • 動悸の原因になりうる体の病気(不整脈・甲状腺機能亢進症・貧血・低血糖・カフェインや薬)
  • 病院で行われる検査と、オンライン診療でできること・できないこと
  • 不安やパニックによる動悸の特徴と、自己判断が勧められない理由
  • 救急・循環器内科・内科・心療内科/精神科の振り分け方
  • 今日からできるセルフケアと、その限界

この記事の監修

星野 奈生子(精神科医)

動悸とは?ストレスで起こるのは本当だが、それだけではない

動悸とは、ふだんは意識しない心臓の拍動を自分で感じ取っている状態です。「ドキドキと速い」「ドクンと強い」「脈が飛ぶ」など、感じ方は人により異なります。動悸はよくみられる症状で心臓に病気のない人にも起こるとされていますが、一方で不整脈や甲状腺の病気など、治療が必要な状態のサインであることもあります。

ストレスで動悸が起こるしくみ

強い緊張や不安を感じると、体は「危険に備える」モードに切り替わります。このとき働くのが自律神経のうちの交感神経で、アドレナリンなどの作用によって心拍数が上がり、心臓の収縮も強くなります。危険から身を守るために備わったしくみで、面接の直前に胸がドキドキするのもこの働きによるものです。

問題になるのは、その状態が長く続くときです。強いストレスにさらされ続けると交感神経が優位な時間が延び、休んでいるときや夜間にも動悸を感じやすくなると考えられています。

「ストレスのせい」と自分で決めない

ここが、この記事でいちばんお伝えしたい点です。ストレスで動悸が起こるのは事実ですが、動悸を起こす体の病気の症状も、しばしばストレス性の動悸とよく似ています。たとえば甲状腺機能亢進症は、動悸に加えて「イライラする」「眠れない」といった症状を伴うことがあり、心の不調と間違われることがあります。発作性の不整脈も、緊張した場面でたまたま起きれば「ストレスのせい」と受け取られがちです。

症状の感じ方だけで「これは心の問題だ」と切り分けることは、医師であっても診察と検査なしにはできません。まずは体の病気の可能性を確かめる。順番はこれが先です。

動悸を「様子見」してよい人・よくない人

一度きりで短時間、思い当たる原因(強い緊張・カフェイン・寝不足)があり、他の症状を伴わない動悸なら、原因を減らして様子をみる余地はあります。一方、次の章のサインを伴う場合や、繰り返す・長く続く場合は様子見の対象ではありません。心臓の病気を指摘されたことがある人、血縁者に若くして突然亡くなった人がいる人も同様です。

【最優先】迷わず救急受診・119番をすべき動悸のサイン

動悸そのものより、動悸に何が伴っているかが緊急度を分けます。次のサインを伴う動悸は、時間をおかずに受診してください。夜間や休日でも、翌日まで待たない判断が必要な場合があります。

こんな症状を伴う動悸 何が起きている可能性があるか どうする
胸の痛み・締めつけられる感じ、肩や背中・あごに広がる痛み 狭心症・心筋梗塞などの心臓の病気 迷わず119番・救急受診
失神した、意識が遠のく、目の前が暗くなる 重い不整脈による血圧・脳血流の低下 迷わず119番・救急受診
脈がひどく速い、または不規則な状態が続いておさまらない 頻脈性不整脈・心房細動など 迷わず119番・救急受診
冷や汗を伴う、顔面が蒼白になる 循環の異常、重い低血糖など 迷わず119番・救急受診
息が苦しくて動けない、横になると呼吸が苦しい 心不全・肺の病気など 迷わず119番・救急受診
動悸のあとに強いだるさが残る、体がむくむ 心臓のポンプ機能の低下 当日〜数日以内に循環器内科へ
発熱や体重減少、手のふるえを伴う 甲状腺の病気、感染症など 数日以内に内科へ
短時間でおさまり、他の症状がなく繰り返さない 生理的な反応・一時的な要因 誘因を減らして経過をみる

判断に迷ったときの相談先

「救急車を呼ぶほどか分からない」と迷う状況はよくあります。地域によっては、救急車を呼ぶべきか相談できる電話窓口(#7119 など)が用意されています。迷う時間が長くなるくらいなら相談してしまうほうが安全側です。

ひとりでいるとき・運転中のとき

動悸に加えて意識が遠のく感じがあるときは、まず転倒と事故を防ぐことを優先してください。立っているなら座る、可能なら横になる、運転中なら安全な場所に停車する。そのうえで助けを呼びます。ひとり暮らしの方は、玄関の鍵を開けておく備えも役に立ちます。

⚠️ オンライン診療では心電図・血液検査ができません

オンライン診療は画面越しの問診が中心のため、心電図・血液検査・胸部レントゲン・心エコーといった、心臓や甲状腺の状態を確かめる検査は行えません。「体の病気ではない」と確認する目的には使えません。上に挙げたサインがある場合や動悸が繰り返される場合は、対面で受診できる循環器内科・内科をまず選んでください。

動悸の原因になる体の病気 — まず確認したい5つ

動悸を起こす体の病気は複数あり、いずれも検査で確かめる必要があります。自分で判定するためではなく、「こうした可能性があるから検査を受ける意味がある」と知るための一覧として読んでください。

原因 動悸の特徴 動悸以外に出やすい症状 主な受診先
不整脈 突然始まり突然終わる、脈が飛ぶ・バラバラ ふらつき、失神、胸の不快感 循環器内科
甲状腺機能亢進症 安静時も脈が速い状態が続く 体重減少、汗が多い、手のふるえ、暑がり、イライラ 内科・内分泌内科
貧血 動くと動悸・息切れが強くなる 立ちくらみ、強い疲労感、顔色が悪い 内科
低血糖 空腹時や食事を抜いたときに起こる 冷や汗、手のふるえ、強い空腹感、集中できない 内科(糖尿病治療中は主治医)
カフェイン・薬・アルコール 摂取後しばらくして起こる 落ち着かない、眠れない、手のふるえ 内科(薬は処方元に相談)

不整脈 — 「突然始まり、突然終わる」が手がかり

不整脈は、心臓のリズムが速すぎる・遅すぎる・不規則になる状態の総称で、命に関わるものから治療の必要が薄いものまで幅があります。手がかりになるのは始まり方と終わり方で、スイッチが入るように突然始まり、突然おさまるパターンは不整脈でみられやすいとされています。「脈が飛ぶ」感じは期外収縮という比較的よくみられる不整脈のことがあり、多くは経過観察で足りるとされていますが、これも検査で確かめて初めて分かることです。

なお心房細動のように、脈が不規則になり血栓のリスクが問題になる不整脈もあります。「我慢できる」からといって放置してよいとは限りません。

甲状腺機能亢進症 — 心の不調と間違われやすい

甲状腺ホルモンが過剰になると全身の代謝が高まり、安静にしていても脈が速い状態が続きます。動悸のほかに、体重が減る、汗をかきやすい、手が細かくふるえる、暑がりになる、下痢しやすい、イライラする、眠れないといった症状が現れます。バセドウ病が代表的な原因として知られています。

この病気が重要なのは、「イライラする・眠れない・落ち着かない」という表面的な症状が、不安症やうつ病と間違われることがあるからです。血液検査で甲状腺ホルモンを測れば確かめられるため、動悸が続くときに一度は確認しておきたい項目です。

貧血 — 「動くと悪化する」動悸

酸素を運ぶヘモグロビンが不足すると、心臓が回数を増やして補おうとするため動悸や息切れが起こります。階段や坂道など、体を動かしたときに強くなるのが特徴で、立ちくらみ、強い疲労感、顔色の悪さを伴うことがあります。月経量の多い女性では鉄欠乏性貧血が起こりやすく、消化管からの出血が隠れていることもあるため、原因を含めた確認が必要です。

低血糖 — 冷や汗・手のふるえを伴う

血糖値が下がりすぎると、体は立て直そうとしてアドレナリンを出します。その結果、動悸・冷や汗・手のふるえ・強い空腹感・集中力の低下などが現れ、パニック発作とよく似た見え方をします。糖尿病の治療中の方に起こりやすく、その場合は自己判断で対処せず主治医の指示に従ってください。食事を抜く習慣がある方は、まず欠食を減らすことが確認の一歩になります。

カフェイン・アルコール・薬の影響

見落とされやすいのがこの要因です。コーヒーや濃い茶、エナジードリンクに含まれるカフェインは、量が多いと動悸や不眠、落ち着かなさを引き起こすことがあります。アルコールも飲酒中や翌朝に脈が速くなる原因になり、ニコチンも同様です。

薬では、市販の風邪薬・鼻炎薬に含まれる成分、喘息の吸入薬、甲状腺ホルモン薬、一部の漢方薬(麻黄を含むもの)などが動悸に関わることがあります。服用中の薬は自己判断で中止せず、処方元の医師か薬剤師に相談してください。

病院では何を調べる?検査で分かること・分からないこと

どんな検査をするのかが分かっていると、受診のハードルは少し下がります。すべてを一度に行うわけではなく、問診に応じて選ばれます。

検査 分かること 補足
心電図 検査した瞬間の心臓のリズム・波形の異常 発作が出ていない時間帯だと正常に写ることがある
ホルター心電図(24時間) 日常生活の中で起きた不整脈 症状が出た時刻を記録しておくと照合できる
血液検査 貧血、甲状腺ホルモン、電解質、血糖など 甲状腺と貧血の確認に有用
胸部レントゲン 心臓の大きさ、肺の状態 心不全や肺の病気の手がかり
心エコー 心臓の動き・弁の状態 必要に応じて実施

「発作のときだけ」の動悸ほど、記録が武器になる

動悸の困りごとは、病院に着いた頃にはおさまっていることが多い点にあります。そこで役に立つのが本人の記録です。いつ・どのくらいの時間・どんな状況で起きたか、脈は速かったか不規則だったか、どうおさまったか。スマートフォンのメモで十分です。手首で脈をとって「1分あたり何回か」を控えられていれば、さらに手がかりになります。

「検査で異常なし」と言われたときに考えること

一通りの検査で異常が見つからなければ、心臓や甲状腺の病気による動悸の可能性は下がります。ただし「気のせいだった」という意味ではありません。症状は実際に起きています。 また、発作性の不整脈は検査の瞬間に出ていなければ写らないため、症状が続くなら追加の検査(ホルター心電図など)を相談する価値があります。

そのうえで検査で説明のつかない動悸が続く場合に、不安症やパニック症、自律神経のバランスの乱れといった背景を検討する段取りになります。この順番を踏むことが、結果的にいちばん早い近道です。

不安・パニックによる動悸の特徴

不安や緊張が関わる動悸には、いくつかの特徴が知られています。ただし、ここに挙げる特徴は傾向であって、自己診断の基準ではありません。

項目 不安・パニックによる動悸に多い傾向 体の病気による動悸に多い傾向
始まり方 急に始まり、数分でピークに達する 突然始まることも、徐々に強まることもある
続く時間 多くは数十分以内におさまる 数時間続く、断続的に繰り返すこともある
伴う気持ち 「このまま死ぬのでは」という強い恐怖 恐怖より、身体的なつらさが前面に出やすい
きっかけ 特定の場所・状況で起きやすいことがある 労作時、食後、服薬後など身体的な誘因
検査所見 検査では異常が見つからないことが多い 検査で異常が見つかることがある

パニック発作は、数分でピークに達します

パニック発作では、突然強い不安が生じ、動悸、息苦しさ、発汗、ふるえ、めまい、しびれといった体の症状が一気に現れます。多くは数分でピークに達し、その後おさまるとされています。国立精神・神経医療研究センターの解説でも、パニック症は急激な不安と動悸などの身体症状を伴う発作を繰り返す状態と説明されています。

「このまま死ぬのでは」という恐怖も症状のひとつ

発作の最中に「心臓が止まるのではないか」「自分がどうにかなってしまう」という強い恐怖を感じることがあります。この恐怖自体が発作の症状の一部とされており、恐怖の強さは性格の弱さを示すものではありません。救急外来を受診し、検査で異常がないと説明されて初めてこの経過に気づく方も少なくありません。

⚠️「検査で異常がないから心の問題」と自分で決めない

検査で異常が出ないことは、不安による動悸を疑う手がかりになりますが、それは医師が必要な検査をしたうえで判断することです。検査を受けないまま「たぶんストレスだ」と結論づけると、治療できる体の病気を見逃す可能性があります。逆に、体の病気が見つかったからといって不安の要素が関わっていないとも限らず、両方が重なっていることもあります。

予期不安と回避の悪循環 — 生活が狭くなる前に

動悸そのものよりも生活を制限するのが、「また起きたらどうしよう」という予期不安と、それを避けるための行動です。心拍に意識を向けるとふだん気づかない拍動まで拾ってしまい、そこに不安が加わって実際に心拍数が上がる——誰にでも起こりうる循環です。早い段階で知っておくと、対処の選択肢が増えます。

避けるほど、不安は強くなりやすい

発作が起きた場所(電車、会議室、美容院、高速道路など)を避けると、その場では不安が下がります。しかし「あそこは危険だった」という学習が強まり、次に同じ場所へ行く難易度が上がります。避ける場所が少しずつ増え、行動範囲が狭くなっていく——パニック症でよく知られたパターンです。

脈を何度も測る・お守り行動も、回避の一種です

一日に何度も脈を測る、スマートウォッチの心拍数を確認し続ける、必ず出口の近くに座る、水や薬を手放さない。こうした「安全確保行動」はその場の不安を下げますが、「これがないと危ない」という感覚を残すことがあります。確認の回数が増え続けているなら、それ自体が相談のきっかけです。

抜け出し方は「一気に」ではありません

回避を減らす取り組みは、不安の小さい場面から段階的に進めるのが一般的です。「一駅だけ乗る」「混雑を避けた時間に行く」といった小さな段差を作り、繰り返して慣らします。自己流で無理な負荷をかけるとかえって怖さが強まることがあるため、進め方は医師や心理職と相談して決めるのが現実的です。いまの状態を整理したい方は、パニック障害診断セルフチェックで当てはまる項目を確認する方法もあります。ただしセルフチェックは受診を検討するための目安であり、診断は医師の診察によって行われます。

どこを受診すればいい?症状別の振り分け

動悸の受診先は、症状の緊急度と、伴っている症状で決まります。

こんなとき 受診先 目安の時期
胸痛・失神・冷や汗・息苦しさを伴う/脈の異常が続く 救急外来(119番) すぐに
動悸を繰り返す、脈が飛ぶ・不規則、家族に心臓病や突然死の既往 循環器内科 早めに予約
体重減少・汗・手のふるえ・強い倦怠感・立ちくらみを伴う 内科(かかりつけ医) 数日〜2週間以内
検査で異常なしと言われたが、強い不安や恐怖を伴う発作を繰り返す 心療内科・精神科 早めに予約
動悸に加えて不眠・抑うつ気分が続き、仕事や生活に支障が出ている 心療内科・精神科 早めに予約
服薬中の薬・サプリ開始後から動悸が出た 処方元の医師・薬剤師 次回受診時か電話相談

迷ったら「内科・循環器内科が先」でよい理由

どちらか一方を選べないときは、体の病気を確かめる側を先にするのが原則です。見逃したときの影響が大きいのは体の病気のほうだからです。心療内科を先に受診した場合でも、多くの医師は体の病気の可能性を確認し、必要なら内科を提案します。「順番を間違えた」と気に病む必要はありません。

心療内科・精神科に相談するタイミング

次のような状態であれば、心の側の相談を検討する段階と考えられます。

  • 体の検査で説明のつく異常がないと言われたが、動悸を繰り返している
  • 「また起きたら」という不安で、電車や外出を避けるようになった
  • 動悸に加えて、不眠・食欲低下・気分の落ち込みが2週間以上続いている
  • 動悸が怖くて、仕事や家事のペースを落とさざるを得ない
  • 飲酒で動悸や不安をまぎらわせることが増えている

なお、つらさが強く「消えてしまいたい」という気持ちが出てきたときは、ひとりで抱えないでください。こころの健康相談統一ダイヤル(0570-064-556)や#いのちSOS(0120-061-338)といった公的な相談窓口が利用できます。死にたい気持ちが強いとき、自分を傷つけたくなったときは、すぐに相談してください。

受診のとき、これを伝えると診察が早く進みます

  • 動悸が始まった時期と、頻度(週に何回、月に何回)
  • 1回あたりの持続時間と、おさまり方
  • 起きた状況(安静時/運動時/夜間/特定の場所)
  • 脈の速さ・規則性(測れていれば数値で)
  • 伴う症状(胸痛・失神・冷や汗・息苦しさの有無)
  • 服用中の薬、サプリメント、カフェインや飲酒の量、これまでに受けた検査と結果

自分の状態を言葉にしづらいときは、症状別のセルフチェックの結果を持参して、画面を見せながら伝える方法もあります。

今日からできることと、その限界

体の病気の確認と並行して、動悸を起こしにくくする生活面の工夫はあります。ただし治療の代わりではありません。

呼吸を整える — 平時に練習しておく

息を吸う時間より吐く時間を長くする呼吸(たとえば4秒吸って6〜8秒かけて吐く)は、体の緊張をゆるめる方向に働くとされています。コツは、発作が起きてから覚えようとしないことです。落ち着いているときに1日数分練習しておくと、必要な場面で使いやすくなります。なお、過呼吸のときに紙袋を口に当てる方法は、酸素が不足する危険があるため現在は勧められていません。

カフェイン・アルコール・ニコチンを見直す

まずは摂取量の把握から始めます。コーヒー、エナジードリンク、カフェイン入りのサプリや眠気対策の飲料は、合計すると想像以上の量になっていることがあります。1〜2週間量を減らし、動悸の頻度が変わるかを見るだけでも手がかりになります。アルコールは寝つきをよくするように感じても、夜間の脈拍や睡眠の質を乱すことがあります。

睡眠と生活リズムを立て直す

睡眠不足は交感神経が優位な状態を長引かせ、動悸を感じやすくします。就寝・起床の時刻をそろえる、寝る前の画面を減らすといった基本から始めるのが現実的です。眠れない状態が続く場合の考え方は、不眠に薬は必要?市販薬・睡眠薬・漢方の違いと正しい受診の目安でも解説しています。

セルフケアで様子を見てよい範囲には限りがあります

生活の見直しで軽くなる動悸はあります。しかし数週間続けても変わらない、回数が増えている、日常生活に支障が出ている場合は、セルフケアの範囲を超えています。繰り返しますが、救急のサインを伴う動悸は様子を見る対象ではありません。

オンライン診療という選択肢と、その位置づけ

体の病気の確認を終えたあと、心の側の相談を続けたいときには、オンライン診療という選択肢があります。オンライン心療内科・精神科のメントアは、保険適用で、18時〜24時・365日、当日予約可に対応しています。診断書最短即日発行、お薬最短即日発送で、予約から診察までLINEで完結します。

一方で、オンライン診療では心電図や血液検査は行えません。心臓や甲状腺の病気を確かめる目的では対面の受診が必要です。使い分けを前提にしてください。

よくある質問

動悸が「ストレスだけ」かどうか、自分で見分けられますか?

見分けることは勧められません。甲状腺機能亢進症や不整脈は、ストレス性の動悸とよく似た症状を示すことがあるためです。特に胸痛・失神・冷や汗・息苦しさを伴う動悸は緊急性が高く、迷わず救急受診・119番が必要です。まずは内科・循環器内科で体の病気を確認し、そのうえで心の側の相談に進む順番が勧められます。

検査を受けて「異常なし」でした。もう心配しなくてよいですか?

心臓や甲状腺の病気による動悸の可能性は下がりますが、症状が続くなら再度の相談をおすすめします。発作性の不整脈は検査の瞬間に症状が出ていないと記録されないため、ホルター心電図などの追加検査が検討されることがあります。また不安症やパニック症が背景にある場合は、そちらへの対応で楽になることがあります。

コーヒーをやめれば動悸は治まりますか?

カフェインが誘因になっている場合は、減らすことで頻度が下がることがあります。ただし完全になくなるとは限らず、減らしても続く動悸は別の原因を考える必要があります。1〜2週間量を減らして変化を記録し、その結果を受診時に伝えると診察の材料になります。

パニック発作で心臓が止まることはありますか?

パニック発作そのもので命を落とすことはないとされています。ただしこの説明が当てはまるのは「体の病気が確認されたうえでパニック発作と判断された場合」です。初めての発作やいつもと違う症状のときは、自己判断せず受診してください。胸痛や失神を伴う場合は救急受診の対象です。

夜中や寝入りばなに動悸で目が覚めます。受診すべきですか?

夜間の動悸は、睡眠不足やアルコール、カフェイン、不安が関わる一方、不整脈や睡眠時無呼吸が背景にあることもあります。繰り返すようなら、まず内科・循環器内科での相談をおすすめします。就寝前の飲酒やカフェイン、いびきや日中の強い眠気の有無をメモしておくと役立ちます。

スマートウォッチで心拍数が高いと出ました。受診の目安になりますか?

参考情報にはなりますが、診断にはなりません。機器の計測には誤差があり、装着状態でも数値は変わります。役に立つのは「症状があった時刻」と数値を一緒に記録することです。数値だけを頻繁に確認して不安が強まる場合は、確認の回数を決めるなど使い方を医師と相談してください。

動悸で心療内科にかかると、すぐ薬を出されますか?

必ず薬になるわけではありません。一般には経過や背景を確認したうえで、生活の調整や精神療法を含めて方針が検討されます。薬を使う場合も効き方や副作用の出方には個人差があり、状態に合わせて選ばれます。気になることがあれば、自己判断で中断せず医師に相談してください。

オンライン診療で動悸の相談はできますか?

不安やパニックが関わる動悸の相談は可能です。ただしオンライン診療では心電図・血液検査ができないため、体の病気の除外はできません。胸痛・失神・冷や汗を伴う動悸や初めての激しい動悸は、対面での受診(緊急時は救急受診)が必要です。体の検査を終えたあとの継続的な相談には使いやすい場面があります。

まとめ

  • 動悸はストレスや不安でも起こりますが、不整脈・甲状腺機能亢進症・貧血・低血糖・カフェインや薬の影響でも起こります。まず体の病気がないかを確かめる順番が大切です
  • 胸の痛みや締めつけ、失神や意識が遠のく感じ、脈がひどく速い・不規則な状態が続く、冷や汗、息が苦しくて動けない——これらを伴う動悸は迷わず救急受診・119番です
  • 不安による動悸は急に始まり数分でピークに達し、強い恐怖を伴い、検査で異常が出ないことが多いとされますが、「異常がないから心の問題」と自己判断しないでください
  • 受診先は、緊急性があれば救急、繰り返す動悸や脈の乱れは循環器内科、体の症状を伴うなら内科、検査後も不安が強ければ心療内科・精神科が目安です
  • オンライン診療では心電図・血液検査ができません。体の病気の確認は対面で、その後の継続的な相談はオンラインで、という使い分けができます

動悸は、怖さのわりに何をすればよいか分かりにくい症状です。だからこそ、順番だけ決めておけば十分です。危険なサインがあれば救急へ、なければ体の検査へ、そのうえで心の側へ。ひとりで抱え込まず、今日できる一歩から始めてみてください。

出典・参考文献

つらい症状が続くときは、ひとりで抱え込まずご相談ください。メントアは保険適用のオンライン心療内科・精神科です(18時〜24時・365日、当日予約可)。

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FAQ

心療内科・精神科に関する
よくある質問

仕事帰りでも受診できますか?夜間診療の有無を知りたいです。

クリニックによっては、お仕事をお持ちの方でも通いやすいよう夜間外来を設けている場合があります。当日の最終受付時間や診療曜日は、各院の案内をご確認ください。

今日すぐに診てもらいたいのですが、当日でも受診できますか?

多くのメンタルクリニックは予約制ですが、症状の急変など緊急を要する場合は、当日枠で対応可能なケースもあります。まずは電話やWebサイト等で現在の空き状況を問い合わせるのが確実です。

女性の先生に診察をお願いすることは可能でしょうか?

はい、女性医師が在籍しているクリニックでは、指名や担当日の選択が可能です。公式ホームページの医師紹介欄を確認するか、予約時に「女医を希望」と伝えておくとスムーズです。

漢方薬による治療は受けられますか?

西洋薬だけでなく、体質や症状に合わせた漢方薬を処方しているクリニックも多くあります。「なるべく自然な薬を使いたい」などのご希望があれば、診察時に医師へご相談ください。

診察にかかる費用が気になります。保険は使えますか?

基本的に健康保険が適用されるため、自己負担3割程度で受診いただけます。初診料や処方箋の有無で前後しますが、一般的な目安として数千円程度(4,000円〜6,000円前後)を見ておくと安心です。

診断書を書いてもらうことはできますか?

基本的には、医師が必要と判断した場合、職場や学校に提出するための診断書を発行してくれます。予約時や診察中に「診断書希望」と伝えておくとスムーズです。

初めての受診で、うまく話せるか不安です。準備は必要ですか?

全てを完璧に話そうとしなくても大丈夫です。「いつから」「どのような症状で困っているか」を簡単で良いのでメモしてお持ちいただくと、伝え漏れがなくなり、診察がよりスムーズに進むでしょう。

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