不安や緊張といったストレスでめまいが起こることは、実際にあります。ただしめまいは、耳(内耳)の病気、脳の病気、血圧や貧血の問題、薬の影響でも起こります。そのなかには、脳卒中や突発性難聴のように時間が勝負のものが含まれます。だからこそ、まず確かめるべきなのは「体の側に原因が隠れていないか」です。ふわふわする感じが続くたびに「疲れとストレスのせいだろう」と言い聞かせてきませんでしたか。めまいは気の持ちようで止められる症状ではなく、あなたが弱いから起こるものでもありません。

この記事では、次のことがわかります。

  • 迷わず119番・救急受診すべきめまいのサイン
  • ぐるぐる/ふわふわ/立ちくらみ——タイプごとの考え方
  • めまいの原因になる体の病気と、病院で行う検査
  • ストレス・不安によるめまいの特徴と、自己判断が勧められない理由
  • 耳の病気のあとに残る浮動感(PPPD)と、心療内科が関われる部分
  • 救急・耳鼻咽喉科・脳神経内科・内科・心療内科/精神科の振り分け方

この記事の監修

星野 奈生子(精神科医)

ストレスでめまいが起こるのは本当?ただし順番は「体の側」が先

MSDマニュアル家庭版では、めまいは厳密な医学用語ではなく、気が遠くなる感じ、ふらつき、不安定さ、回転している感覚など、別々の感覚をひとまとめに指す言葉だと説明されています。

ストレスや不安でめまいが起こるのは事実です。同マニュアルにも、パニック症・息切れ・不安・抑うつのある人は、ない人と比べてめまいが起きやすい傾向があると記されています。ただしそれは「めまい=ストレス」を意味しません。

ストレスとめまいがつながるしくみ

強い緊張や不安を感じると、自律神経のうちの交感神経が働き、心拍数や血圧、筋肉の緊張が変化します。もうひとつ関わるのが呼吸です。不安が強まると呼吸が速く浅くなり(過換気)、血液中の二酸化炭素が減って、頭がふわっとする感じや手足のしびれが現れることがあります。いずれも体の中で実際に起きている変化であり、気のせいではありません。

「ストレスのせい」と自分で決めない理由

めまいを起こす体の病気は、ストレス性のめまいと見え方がよく似ています。前庭神経炎の後に残るふらつきが「疲れが抜けない」と受け取られる、といったことが起こります。重要なのは、原因のなかに脳卒中や突発性難聴のように、対応が遅れるほど不利になるものが含まれることです。感じ方だけで「これは心の問題だ」と切り分けることは、医師であっても診察と検査なしにはできません。

めまいを「様子見」してよい場合・よくない場合

同マニュアルでは、1分未満の軽いめまいが1回だけで、ほかの症状がない場合は経過をみてよいとされています。一方、警戒すべき徴候がある、症状が重い、1時間以上続く、嘔吐がある場合は直ちに受診するようすすめられています。「一度きり・短時間・ほかに症状なし」以外は様子見の対象ではない、と考えておくのが安全側の判断です。

【最優先】迷わず119番・救急受診すべきめまいのサイン

めまいそのものより、めまいに何が伴っているかが緊急度を分けます。次のサインがあるときは、時間をおかずに行動してください。

こんな症状を伴うめまい 何が起きている可能性があるか どうする
手足のしびれ、片側の手足に力が入らない 脳梗塞・脳出血など脳の病気 迷わず119番
ろれつが回らない、言葉が出ない・出にくい 脳の病気 迷わず119番
片方の目が見えにくい、視野が欠ける、物が二重に見える 脳や血管の病気 迷わず119番
立てない、支えなしではまっすぐ歩けない 小脳や脳幹の障害の可能性 迷わず119番
経験したことのない激しい頭痛、首の後ろの強い痛み くも膜下出血・動脈の解離など 迷わず119番
意識がもうろうとする、意識を失った(失神) 脳や心臓の病気 迷わず119番
胸の痛みや締めつけ、冷や汗、強い動悸を伴う 心臓の病気・重い不整脈 迷わず119番
突然、片方の耳が聞こえにくくなった・耳がふさがった感じ 突発性難聴など その日のうちに耳鼻咽喉科へ(夜間・休日は救急相談)
嘔吐が続いて水分がとれない、強いめまいが1時間以上おさまらない 内耳の急な障害、脱水、脳の病気など その日のうちに受診。動けなければ救急
頭を打ったあとにめまいが出た 頭部のけが すぐに受診

同マニュアルでも、めまいの警戒すべき徴候として、最近始まった強い頭痛、首の痛み、歩くのが難しいこと、意識消失(失神)、そのほかの神経症状(聞こえにくい・目が見えにくい・話しづらい・飲み込みにくい・腕や脚を動かしにくい)が挙げられています。

まず転倒と事故を防ぐ/迷ったら相談する

強いめまいの最中は、動こうとせずその場で低い姿勢をとるのが基本です。運転中なら安全な場所に停車してから対処します。入浴中や階段の途中は転倒の危険が高い場所です。

「救急車を呼ぶほどか分からない」と迷うときは、地域によっては相談できる電話窓口(#7119 など)があります。とくに突然の難聴を伴うめまいは翌週まで持ち越さないでください。同マニュアルでは、突発性難聴はすべての人が直ちに医師の診察を受ける必要があるとされています。

⚠️ オンライン診療では眼振の確認・聴力検査・頭部画像検査ができません

オンライン診療は画面越しの問診が中心のため、眼球の細かい揺れ(眼振)の確認、聴力検査、頭を動かして行うバランスの診察、頭部のCT・MRI、血液検査は行えません。 つまりオンライン診療は、「体の病気ではない」と確認する目的には使えません。 上のサインがあるとき、めまいが繰り返すとき、難聴や耳鳴りを伴うときは、まず対面で受診できる耳鼻咽喉科・脳神経内科・内科を選んでください。

めまいのタイプで見分ける — ぐるぐる・ふわふわ・立ちくらみ

診察でまず聞かれるのが「どんなふうに」めまいがするかです。感じ方によって考えられる背景が変わるためです。

タイプ 感じ方の例 多いとされる背景 まず相談する科の目安
ぐるぐる回る(回転性めまい) 自分や周りが回る・流れる、頭を動かすと悪化、吐き気を伴う 内耳(耳の奥)の病気が多いとされる。脳の病気のこともある 耳鼻咽喉科(神経症状を伴えば救急)
ふわふわする(浮動性めまい) 雲の上を歩くよう、体が揺れる、地面が沈む感じ ストレス・不安、自律神経の働きの変化、薬、脳の病気のこともある 内科・脳神経内科・耳鼻咽喉科/心療内科
立ちくらみ(起立性・前失神) 立ち上がった瞬間に目の前が暗くなる、血の気が引く 血圧の低下、脱水、貧血、薬、不整脈など 内科(失神を伴うなら循環器内科・救急)

ぐるぐる回る(回転性めまい)

「実際には動いていないのに、自分や周囲が動いたり回転したりしているように感じる感覚」と説明されています。一般的な原因は、良性発作性頭位めまい症、メニエール病、前庭神経炎、内耳炎、前庭性片頭痛です。多くは耳の側の問題ですが、脳の病気でも回転性めまいは起こります。

ふわふわする(浮動性めまい)

「地に足がつかない」「船に乗っているよう」と表現される感覚です。同マニュアルでは、回転性でないめまいの原因として、薬剤(とくに血圧の薬や耳に影響する薬)、低血糖、低血圧、重度の貧血、心臓や肺の病気、パニック症・不安・抑うつが挙げられています。心療内科・精神科の相談につながりやすいのはこのタイプですが、ふわふわするめまいでも脳の病気は起こりえます。

立ちくらみ(起立性・前失神)

失神の一歩手前という意味で前失神と呼ばれます。背景として、脱水や出血による血液量の減少、降圧薬などの薬、長期の安静、自律神経の働きの不全、不整脈、心臓の病気が挙げられています。警戒すべき徴候とされるのは、血便や黒いタール状の便、歩行困難などの神経症状、転倒または失神、胸痛や胸の不快感です。

⚠️ タイプ分けは入口であって、診断ではありません

タイプ分けは「どの科から相談するか」の入口にはなりますが、それ自体が診断ではありません。回転性と浮動性が混ざる、日によって感じ方が変わる、という方も少なくありません。言葉にしにくいときは、「頭を動かすと悪化するか」「立ち上がったときか」「どのくらい続くか」を伝えるだけでも材料になります。

めまいの原因になる体の病気と、病院で行う検査

次の表は自分で判定するためではなく、「こうした可能性があるから検査を受ける意味がある」と知るための一覧として読んでください。

分類 代表的なもの めまいの出方・伴いやすい症状 主な受診先
内耳の病気 良性発作性頭位めまい症(BPPV) 寝返り・起き上がりなど頭を動かしたときに、通常1分未満の回転性めまい 耳鼻咽喉科
内耳の病気 メニエール病 20分〜12時間続く回転性めまいを繰り返す。片側の難聴・耳鳴り・耳の詰まった感じ 耳鼻咽喉科
内耳の病気 前庭神経炎 突然の激しい回転性めまいと吐き気・嘔吐。通常、聴力は保たれる 耳鼻咽喉科
耳の病気 突発性難聴 突然の片耳の難聴。耳鳴りやめまいを伴うことがある 耳鼻咽喉科(直ちに)
頭の病気 前庭性片頭痛 頭痛と前後してめまい。光や音がつらい 脳神経内科・内科
血液・循環 貧血、脱水、低血圧、不整脈 立ちくらみ、動くと悪化、動悸、失神 内科(失神を伴えば循環器内科)
代謝 低血糖 空腹時に出る、冷や汗・手のふるえを伴う 内科(糖尿病の治療中は主治医)
薬の影響 降圧薬、睡眠薬・抗不安薬、抗アレルギー薬、一部の抗菌薬 など 飲み始めや増量の後から出た 処方元の医師・薬剤師
脳の病気 脳梗塞・脳出血など しびれ、ろれつが回らない、視覚の異常、立てない 救急

内耳の病気 — 回転性めまいでまず考えられるもの

良性発作性頭位めまい症(BPPV)は、耳石(耳の中にある炭酸カルシウムの結晶)の位置がずれることで起こると考えられています。治療では、頭の位置を順に変えて耳石を戻す方法(エプリー法)が用いられます。寝返りや起き上がりで数十秒ぐるぐるするなら、耳鼻咽喉科で確認する価値があります。

メニエール病は内耳の液体が過剰にたまることで起こるとされ、片側の難聴・耳鳴り・耳の詰まった感じを伴います。前庭神経炎はバランスをつかさどる神経の炎症で、通常は聴力に影響しません。激しい発作は7〜10日ほどですが、平衡感覚の不安定さは数か月残ることがあるとされています。この「後に残るふらつき」が、のちほど触れるPPPDとも関わります。

突発性難聴・血圧・薬 — 見落としやすい3つ

突発性難聴は、中等度から高度の難聴が約72時間のうちに生じるもので、一般には片耳に起こり、耳鳴りやめまいを伴うことがあります。片耳の聞こえにくさに気づいたら、めまいより先にそれを伝えてください。

立ちくらみが増えたときは、血圧・体の水分・血液の状態を確かめる意味があります。夏場の脱水、月経量の多い方の鉄欠乏性貧血、欠食の習慣、降圧薬の効きすぎなどが背景になることがあります。薬も見落とされやすい要因です。飲み始めや増量の時期と重なっていないかを確認し、自己判断で中止せず処方元の医師か薬剤師に相談してください。

脳の病気 — 「ふわふわ」でも起こりうる

脳の病気によるめまいは回転性のことも浮動性のこともあり、タイプでは除外できません。手がかりになるのは、めまい以外の症状です。しびれ、力の入りにくさ、ろれつの回らなさ、視覚の異常、支えなしで立てない・歩けない——これらを伴うときは迷わず119番です。「少し休めば治るかもしれない」が、最も避けたい判断になります。

病院では何を調べる?

すべてを一度に行うわけではなく、問診と診察に応じて必要なものが選ばれます。

検査 わかること
問診・神経の診察 緊急性の高い脳の病気の手がかり(まず最初に行われます)
眼振の検査 目の細かい揺れの向き・出方(内耳か脳かの手がかり)
聴力検査 難聴の有無と程度(メニエール病・突発性難聴の確認に)
頭位を変える診察 良性発作性頭位めまい症かどうか(診断と治療がつながります)
血液検査 貧血、脱水、血糖、甲状腺の状態など
血圧の測定(寝た姿勢と立った姿勢) 起立に伴う血圧の低下(立ちくらみの確認に)
頭部CT・MRI 脳出血・脳梗塞などの有無(神経症状があるときに検討)
心電図 不整脈の有無(失神や動悸を伴うときに)

めまいは、診察室に着いた頃には落ち着いていることが多い症状です。症状が出たときの様子を記録しておくと診察の精度が上がります(項目は後述します)。

ストレス・不安によるめまいの特徴 — ただし自己判断はしない

一通りの検査で異常が見つからなければ、緊急性の高い病気の可能性は下がります。ただし「気のせいだった」という意味ではありません。症状は実際に起きています。 そのうえで、説明のつかないめまいが続く場合に心の側の背景を検討します。次に挙げるのは傾向であって、自己診断の基準ではありません。

項目 ストレス・不安が関わるめまいに多い傾向 体の病気によるめまいに多い傾向
感じ方 ふわふわ・ゆらゆらとした浮動感が多い 回転性、または立ち上がったときの前失神が多い
タイミング 人混み、会議、電車、売り場など特定の場面 頭を動かしたとき、立ち上がったとき、服薬後など
続き方 一日中うっすら続くことがある 発作としてはっきり始まり、はっきり終わることがある
伴いやすい症状 動悸、息苦しさ、手のしびれ、「倒れたらどうしよう」という不安 難聴、耳鳴り、吐き気・嘔吐、頭痛、失神
検査の所見 異常が見つからないことが多い 異常が見つかることがある

場面と結びつくめまい・過換気とめまい

特徴的なのが、場面との結びつきです。人の多い場所、動く映像、会議の直前。そうした状況で決まってふらつきが強まり、その場を離れると軽くなることがあります。平日の朝に強く休日は軽い、という差が出ることもあります。この経過そのものが診察で意味のある情報になるため、省略せずに伝えてください。

過換気になると、頭がふわっとする、手指がしびれるといった症状が現れます。「息が吸えない気がしてさらに大きく吸う」ことで悪循環になりやすいのが特徴です。対処の方向は、吸う量を増やすことではなく吐く息を長くすること(たとえば4秒吸って6〜8秒かけて吐く)。なお、紙袋を口に当てる方法は酸素が不足する危険があるため、現在は勧められていません。

背景にあることがある心の状態

体の病気が確認されなかった場合、背景に次のような状態があることがあります。「そう決まる」のではなく、そういうことがあるという整理として読んでください。

  • 適応障害 — 特定できるストレスが始まってから3か月以内に、不安や気分の落ち込みとともに、めまい・不眠といった体の症状が出て生活に支障が出ている状態です
  • パニック症 — 国立精神・神経医療研究センターの「こころの情報サイト」では、急激な不安と動悸などの身体症状を伴うパニック発作が突然生じることを繰り返す状態と説明されています。発作の最中にふらつきを感じる方もいます。状態を整理したい方は、パニック障害診断セルフチェックで当てはまる項目を確認する方法もあります
  • 社交不安症 — 同サイトでは、人前で話す・注目される状況に強い不安を感じる状態と説明されています。発表や会議の直前にふらつきが強まる場合、この背景が検討されます
  • うつ病 — 気分の落ち込みや興味・喜びの低下とともに、強い倦怠感、不眠、ふらつきが現れることがあります

つらさが強く「消えてしまいたい」という気持ちが出てきたときは、ひとりで抱えないでください。こころの健康相談統一ダイヤル(0570-064-556)や#いのちSOS(0120-061-338)といった公的な相談窓口が利用できます。死にたい気持ちが強いとき、自分を傷つけたくなったときは、すぐに相談してください。

⚠️「検査で異常がないから心の問題」と自分で決めない

検査で異常が出ないことは手がかりにはなりますが、それは医師が必要な検査をしたうえで判断することです。発作性のめまいは、症状が出ていない時間帯の検査では手がかりが得られないことがあります。また、体の病気とストレスは同時に存在しえます。セルフチェックは受診を検討するための目安であって、診断ではありません。

持続性知覚性姿勢誘発めまい(PPPD)— 耳の病気のあとに残るふわふわ

「耳の病気だと言われて治療を受けたのに、ふわふわした感じだけが残っている」——この相談は少なくありません。こうした状態には、持続性知覚性姿勢誘発めまい(PPPD)という名前がつけられています。資料によっては持続性知覚性体位性めまいとも表記されます。

どんな状態か

MSDマニュアル家庭版では、PPPDは回転性ではない慢性のめまい(体が揺れているような感じ)が、3か月以上ほぼ毎日続く状態として説明されています。知られている特徴は次のような点です。

  • 立っているとき・歩いているときに強まり、横になると軽くなりやすい
  • 人混み、スーパーの陳列棚、動く映像など、視覚的に情報の多い場所でつらくなる
  • 良性発作性頭位めまい症や前庭神経炎など、先行するめまいの出来事のあとに始まることがある
  • 検査では、はっきりした異常が見つからないことが多い

原因になった耳の病気そのものは落ち着いているのに、バランスの取り方の調整が元に戻りきっていない状態と考えられています。

なぜ不安と結びつきやすいのか

一度こわい思いをすると、「また倒れるかもしれない」という緊張から、体は過度に用心した姿勢の取り方をするようになります。足元をじっと見る、手すりから手を離さない、頭を動かさない——こうした対処はその場では役に立ちますが、続くとかえって不安定な感じを強めることがあります。さらに、めまいが起きた場所を避けると行動範囲が狭くなります。避けるほど「あそこは危ない」という学習が強まる点で、パニック症の予期不安と似た循環が起こります。

心療内科・精神科が関われること

ここは、体の側と心の側の両方から手を出せる領域です。耳鼻咽喉科では前庭リハビリテーション(バランスの訓練)が行われることがあり、不安や回避が強い場合には心療内科・精神科での相談が併せて検討されます。注意点は、自己流で無理な負荷をかけないことです。まず耳鼻咽喉科で耳の状態を確かめ、そのうえで不安や回避の部分を心療内科・精神科で扱う、という組み立てが取りやすい形です。

どこを受診すればいい?症状別の振り分け

こんなとき 受診先 目安の時期
しびれ・ろれつが回らない・物が二重に見える・立てない・激しい頭痛・意識がおかしい・胸痛 救急外来(119番) すぐに
突然、片耳が聞こえにくくなった/耳がふさがった感じを伴う 耳鼻咽喉科(夜間・休日は救急相談) その日のうちに
回転性めまい、耳鳴り、頭を動かすと悪化する、吐き気を伴う 耳鼻咽喉科 早めに
立ちくらみ、動くと悪化する、動悸や息切れを伴う 内科(失神があれば循環器内科) 数日〜2週間以内
ふわふわが続き、しびれや歩きにくさを伴う 脳神経内科 早めに
薬を飲み始めてから・増量してからふらつく 処方元の医師・薬剤師 次回受診時か電話相談
検査で異常なしと言われたが、特定の場面でふらつき生活に支障がある 心療内科・精神科 早めに予約
めまいに加えて、不眠・気分の落ち込みが2週間以上続く 心療内科・精神科 早めに予約

迷ったら「耳鼻咽喉科・内科が先」でよい理由

決められないときは、体の病気を確かめる側を先にするのが原則です。見逃したときの影響が大きいのは体の病気のほうだからです。心療内科を先に受診しても、多くの医師は体の病気の可能性を確認し、必要なら耳鼻咽喉科や脳神経内科を提案します。「順番を間違えた」と気に病む必要はありません。

受診時に伝えると診察が早く進むこと

  • めまいの感じ方(ぐるぐる/ふわふわ/立ちくらみ)と、始まった時期
  • 1回あたりの持続時間(秒・分・時間)と頻度
  • きっかけ(起床時・寝返り・立ち上がり・人混みなど)、頭を動かすと悪化するか
  • 耳の症状(難聴・耳鳴り・詰まった感じ)の有無と左右
  • 頭痛・吐き気・しびれ・動悸の有無、服用中の薬とその開始時期

言葉にしづらいときは、症状別のセルフチェックの結果を見せながら伝える方法もあります。

今日からできることと、その限界

体の確認と並行して、ふらつきを起こしにくくする生活の工夫はあります。ただし治療の代わりではありません。

急に立ち上がらない・水分をとる

立ちくらみが多い方が、まず試す価値があるのがここです。MSDマニュアル家庭版では、ゆっくり気をつけて立ち上がること、十分に水分をとること、アルコールを控えること、定期的に体を動かすこと、頭の位置を高くして寝ることが挙げられています。朝は布団の中で足首を動かし、いったん座って数十秒おいてから立つ。入浴後や長時間座ったあとも同様です。

睡眠・カフェイン・アルコールを見直す

睡眠不足は交感神経が優位な状態を長引かせ、ふらつきを感じやすくします。就寝・起床の時刻をそろえる、寝る前の画面を減らすといった基本から始めるのが現実的です。眠れない状態が続く場合の考え方は、不眠に薬は必要?市販薬・睡眠薬・漢方の違いと正しい受診の目安でも解説しています。カフェインとアルコールは、まず1〜2週間減らして変化を記録すると受診時の材料になります。

セルフケアの範囲には限りがあります

生活の見直しで軽くなるふらつきはあります。しかし2〜4週間続けても変わらない、回数が増えている、転びそうになった、外出を減らさざるを得ない——こうした場合はセルフケアの範囲を超えています。繰り返しますが、受診を急ぐサインを伴うめまいは、様子をみる対象ではありません。

オンライン診療という選択肢と、その位置づけ

体の側の確認を終えたあと、不安や回避、睡眠の問題について相談を続けたいときには、オンライン診療という選択肢があります。オンライン心療内科・精神科のメントアは、保険適用で、18時〜24時・365日、当日予約可に対応しています。診断書最短即日発行、お薬最短即日発送で、予約から診察までLINEで完結します。

一方で、眼振の確認・聴力検査・頭部画像検査は行えません。耳と脳の確認は対面で、その後の継続的な相談はオンラインで、という使い分けを前提にしてください。

よくある質問

ストレスだけで本当にめまいが起こることはありますか?

あります。緊張や不安で自律神経の働きが変化し、呼吸が速く浅くなることなどから、ふわふわした感覚が生じると考えられています。MSDマニュアル家庭版でも、パニック症・不安・抑うつのある人はめまいが起きやすい傾向があるとされています。ただし感じ方だけで「ストレスだけが原因」と自己判断しないでください。

ふわふわするめまいが続きます。脳の病気ではないでしょうか?

ふわふわするタイプでも脳の病気は起こりうるため、感じ方だけでは除外できません。しびれ、ろれつが回らない、物が二重に見える、支えなしで歩けないといった症状を伴うときは迷わず119番です。伴わない場合も、続くようなら脳神経内科・耳鼻咽喉科で相談してください。

立ちくらみが増えました。受診の目安はありますか?

ゆっくり立ち上がる、水分をとるといった工夫で軽くなることがあります。一方、失神した・転倒した、胸の痛みや動悸を伴う、黒いタール状の便が出た、歩きにくさがある場合は様子をみる対象ではありません。早めに内科(失神を伴うなら循環器内科)を受診してください。

検査で「異常なし」と言われました。もう心配いりませんか?

緊急性の高い病気の可能性は下がりますが、「気のせい」という意味ではありません。発作性のめまいは症状が出ていない時間帯の検査では手がかりが得られないことがあり、PPPDのように異常が出にくい状態もあります。症状が続くなら経過を伝えて再度相談してください。

めまいが怖くて外出できません。これは病気でしょうか?

病名がつくかは診察によりますが、避ける範囲が広がっているなら相談の目安です。外出を減らすとその場の不安は下がる一方、「あそこは危ない」という感覚が強まりやすくなります。抜け出し方は、負荷の小さい場面から段階的に慣らす方法が用いられます。

市販のめまい止め(酔い止め)を飲み続けても大丈夫ですか?

原因が確かめられていない状態で使い続けることは勧められません。症状が隠れて受診が遅れる可能性があるためです。1〜2週間使っても変わらないときは受診してください。眠気が出る成分を含むものがあるため、運転前の使用にも注意が必要です。

耳鼻咽喉科と心療内科、どちらを先に受診すべきですか?

原則は耳鼻咽喉科・内科が先です。見逃したときの影響が大きいのは体の病気のほうであり、突発性難聴のように早い対応が望ましい病気があるためです。すでに検査で異常がないと言われ、特定の場面での不安やふらつきが続く場合は、心療内科・精神科の相談が適しています。

オンライン診療でめまいの相談はできますか?

不安や緊張が関わるふらつき、それに伴う不眠や気分の落ち込みの相談は可能です。ただし眼振の確認・聴力検査・頭部画像検査ができないため、耳や脳の病気の除外はできません。しびれ・突然の難聴・激しい頭痛を伴う場合は、対面での受診(緊急時は救急受診)が必要です。

まとめ

  • ストレスや不安でめまいが起こることは実際にあります。自律神経の働きの変化や、呼吸が速く浅くなること(過換気)が関わると考えられています
  • ただしめまいは、良性発作性頭位めまい症・メニエール病・前庭神経炎・突発性難聴といった耳の病気、脳の病気、血圧・貧血・脱水、薬の影響でも起こります
  • しびれ、ろれつが回らない、物が二重に見える、立てない、激しい頭痛、意識がもうろうとする、突然の難聴を伴うめまいは、迷わず119番・救急受診の対象です
  • 感じ方(ぐるぐる/ふわふわ/立ちくらみ)は受診先を考える入口になりますが、診断ではありません。「検査で異常がないから心の問題」と自分で決めないでください
  • 耳の病気のあとにふわふわ感が3か月以上続く場合、PPPDとして整理されることがあります。不安と結びつきやすく、耳鼻咽喉科と心療内科の両方から手を出せる領域です
  • オンライン診療では眼振の確認・聴力検査・頭部画像検査ができません。耳と脳の確認は対面で、その後の相談はオンラインで、という使い分けができます

めまいは、まわりから見えにくいぶん、つらさが伝わりにくい症状です。だからこそ、順番だけ決めておけば十分です。急ぐサインがあれば救急へ、なければ耳と脳の確認へ、そのうえで心の側へ。今日できる一歩から始めてください。

出典・参考文献

つらい症状が続くときは、ひとりで抱え込まずご相談ください。メントアは保険適用のオンライン心療内科・精神科です(18時〜24時・365日、当日予約可)。

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FAQ

心療内科・精神科に関する
よくある質問

仕事帰りでも受診できますか?夜間診療の有無を知りたいです。

クリニックによっては、お仕事をお持ちの方でも通いやすいよう夜間外来を設けている場合があります。当日の最終受付時間や診療曜日は、各院の案内をご確認ください。

今日すぐに診てもらいたいのですが、当日でも受診できますか?

多くのメンタルクリニックは予約制ですが、症状の急変など緊急を要する場合は、当日枠で対応可能なケースもあります。まずは電話やWebサイト等で現在の空き状況を問い合わせるのが確実です。

女性の先生に診察をお願いすることは可能でしょうか?

はい、女性医師が在籍しているクリニックでは、指名や担当日の選択が可能です。公式ホームページの医師紹介欄を確認するか、予約時に「女医を希望」と伝えておくとスムーズです。

漢方薬による治療は受けられますか?

西洋薬だけでなく、体質や症状に合わせた漢方薬を処方しているクリニックも多くあります。「なるべく自然な薬を使いたい」などのご希望があれば、診察時に医師へご相談ください。

診察にかかる費用が気になります。保険は使えますか?

基本的に健康保険が適用されるため、自己負担3割程度で受診いただけます。初診料や処方箋の有無で前後しますが、一般的な目安として数千円程度(4,000円〜6,000円前後)を見ておくと安心です。

診断書を書いてもらうことはできますか?

基本的には、医師が必要と判断した場合、職場や学校に提出するための診断書を発行してくれます。予約時や診察中に「診断書希望」と伝えておくとスムーズです。

初めての受診で、うまく話せるか不安です。準備は必要ですか?

全てを完璧に話そうとしなくても大丈夫です。「いつから」「どのような症状で困っているか」を簡単で良いのでメモしてお持ちいただくと、伝え漏れがなくなり、診察がよりスムーズに進むでしょう。

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