精神科・心療内科のオンライン診療は、一定の条件を満たせば初診から受けられます。ただし「初診に対応するかどうか」は医療機関ごとの方針で異なり、症状によっては対面での受診をすすめられることもあります。初めての受診を前に、「画面越しでちゃんと伝わるだろうか」「何を話せばいいのか分からない」と感じていませんか。うまく説明できる自信がなくて受診をためらってしまうのは、あなたが弱いからではありません。心の状態を言葉にするのは、もともと誰にとっても難しいことだからです。
この記事では、次のことがわかります。
- 精神科のオンライン診療を初診から受けられる条件と、医療機関ごとの違い
- 予約から診察・処方・次回予約までの、受診当日の流れ
- 診察で聞かれることと、話す内容の準備リスト
- 診察時間の目安、家族の同席、場所の確保、顔出しへの不安への考え方
- 精神科と心療内科の違い、迷ったときの選び方
- オンラインが向かないケースと、対面・救急を選ぶ判断
この記事の監修
星野 奈生子(精神科医)
精神科のオンライン診療は初診から受けられる?
結論から言えば、精神科・心療内科のオンライン診療は、初診から受けられる場合があります。厚生労働省の「オンライン診療の適切な実施に関する指針」では、初診は日頃から対面診療を重ねている「かかりつけの医師」が行うことが原則とされていますが、それ以外にも初診からオンライン診療を実施できる道筋が示されています。
指針が示す「初診からのオンライン診療」の3つの入り口
指針では、初診からのオンライン診療について、次の3つの場合が整理されています。ここを理解しておくと、予約時に医療機関から求められる準備の意味がつかみやすくなります。
※表は横にスクロールできます
| 入り口 | どんな場合か | 受ける側の準備 |
|---|---|---|
| かかりつけの医師 | 日頃から対面診療を重ねている医師が行う(原則の形) | 特別な準備は不要なことが多い |
| 医学的情報を把握できる場合 | 既往歴・服薬歴・アレルギー歴などを過去の診療録、診療情報提供書、健診結果、お薬手帳などから把握でき、症状と合わせて医師が可能と判断した場合 | お薬手帳・健診結果・紹介状などの提示 |
| 診療前相談を行う場合 | 上記以外で、かかりつけ以外の医師が初診から診療するとき。映像を使ったリアルタイムのやりとりで症状と医学的情報を確認し、双方が合意すれば診療に進む | 相談の時間を別に取る/費用の有無を確認 |
「診療前相談」は、その場で診断や処方を行うものではなく、オンラインで安全に診療できるかを一緒に確認する段階と位置づけられています。相談の結果、オンラインではなく対面受診をすすめられることもあります。
初診に対応するかどうかは、医療機関ごとに違います
制度上の可否と、目の前の医療機関が実際に受け付けているかどうかは別の話です。同じ精神科・心療内科でも、初診はすべて対面という方針の医療機関もあれば、初診からオンラインに対応している医療機関もあります。対応する症状の範囲、書類の発行可否、薬の受け取り方法も医療機関ごとに異なります。予約前に、公式サイトの案内や問い合わせ窓口で次の3点を確認しておくと、当日の行き違いを減らせます。
- 初診からオンラインで受けられるか(診療前相談が必要か、その費用はかかるか)
- 保険診療か自由診療か
- 対面診療が必要になったときに、どの医療機関へつないでもらえるか
なお指針では、オンライン診療を行う医療機関は、指針を守って実施している旨をホームページや院内掲示で公表することとされています。また、オンライン診療を行う医師は厚生労働省が指定する研修を受講することが求められています。公式サイトにこうした記載があるかどうかも、判断の手がかりのひとつになります。
なぜ「条件つき」なのでしょうか
オンライン診療で得られる情報は、視覚と聴覚に限られます。触診や採血などができない分、見落としや誤診を防ぐ工夫が必要になります。指針が初診に条件を設けているのは、受ける側を疑っているからではなく、限られた情報でも安全に診療できる範囲を明確にするためです。医師がオンラインでは判断が難しいと考えたときには、途中で対面診療に切り替える判断が尊重されるべきである、とも定められています。
受診当日の流れ — 予約から次回予約まで
初めての受診は、流れが見えないこと自体が緊張のもとになります。医療機関によって細部は異なりますが、精神科のオンライン診療は、おおむね次のように進みます。
| ステップ | やること | 目安のタイミング |
|---|---|---|
| ①予約 | 空き枠を選んで申し込む。初診である旨を伝える | 受診日の前まで(当日枠を設ける医療機関もあります) |
| ②問診票の記入 | 症状・経過・既往歴・服薬中の薬などを入力する | 予約後〜前日まで |
| ③準備物の用意 | 保険証またはマイナンバーカード、お薬手帳、健診結果など | 受診日の前日まで |
| ④通信テスト・ 入室 |
通信環境と、カメラ・マイクの許可設定を確認して待機する | 診察の10〜15分前 |
| ⑤診察 | 医師と映像・音声でやりとりする | 予約時刻から |
| ⑥今後の方針の 説明 |
次回の診察日時と方法、悪化したときの受診先を確認する | 診察の終わりに |
| ⑦会計・処方 | 決済後、処方箋の送付先や薬の受け取り方法が案内される | 診察後 |
| ⑧次回予約 | 継続して診るかどうかを含めて予定を決める | 診察後 |
予約から前日までにやっておくこと
問診票は、当日の診察を短くするためではなく、限られた時間を有効に使うためのものです。書きにくい項目は空欄のままでも構いません。準備物としては、保険証またはマイナンバーカードのほか、服薬中の薬がある人はお薬手帳、直近の健康診断の結果がある人はその書類が役に立ちます。指針では、初診の本人確認は原則として顔写真付きの身分証明書(マイナンバーカード、運転免許証、パスポートなど)で行うこととされています。顔写真付きの証明書がない場合は、2種類以上の証明書を使うなどの方法が示されています。
診察の10〜15分前にやること
通信トラブルは、初診でもっとも多いつまずきのひとつです。診察の直前に、次の点を確認しておくと落ち着いて臨めます。
1. 通信環境を確かめる(Wi-Fiと携帯回線のどちらが安定するか、事前に試しておく)
2. ブラウザやアプリのカメラ・マイクの使用を許可する
3. 端末の充電を確保し、通知や着信で中断しないよう設定する
4. イヤホンを用意する(音漏れを防ぎ、声も聞き取りやすくなります)
5. 静かで、人の出入りがない場所を確保する
診察のあと — 処方・会計・次回予約
指針では、初診からオンライン診療を行った場合、医師は診察の後に、その後の方針を患者に説明することとされています。具体的には、次回の診察の日時と方法、そして症状が悪化したときにどこを受診すればよいか、といった内容です。ここは遠慮せずに確認しておきたい部分です。薬が処方される場合は、処方箋の送付先の薬局を選ぶか、自宅への配送を選ぶかを相談します。会計方法や薬が届くまでの日数も、この時点で確認しておくと予定を立てやすくなります。
診察で聞かれること — 話す内容の準備リスト
「何を話せばいいか分からない」という不安は、初診でもっとも多い悩みのひとつです。実際の診察では、医師のほうから順に質問していくのが一般的なので、あらかじめすべてを整理しておく必要はありません。それでも、次の6項目について短いメモがあると、伝え漏れが減ります。
| 聞かれること | メモの例(箇条書きで十分です) |
|---|---|
| いつから | 「3か月前の異動のあとから」「今年の春ごろから少しずつ」 |
| 何がつらいか | 「気分が落ち込む」「涙が出る」「動悸がする」「集中できない」 |
| 睡眠と食欲 | 「寝つくのに2時間」「夜中に3回起きる」「食欲がなく体重が3kg減った」 |
| 仕事や生活への支障 | 「遅刻が増えた」「家事が手につかない」「人に会うのがつらい」 |
| 既往歴・服薬 | 「ほかに通院中の科」「飲んでいる薬・市販薬・サプリ」「アレルギー」 |
| 家族の病歴 | 「家族に心の不調で通院した人がいるか」 |
メモは、紙に書き出すだけで十分です
国立精神・神経医療研究センターなどが運営する「こころの情報サイト」でも、自分の心の状態をうまく伝えるのは難しく、整理して話すのが得意でない場合は、伝えたいことを事前に紙に書いておく工夫が役立つ場合がある、と紹介されています。文章にする必要はありません。単語の羅列でも、症状が出た日付だけでも、診察では十分に手がかりになります。オンライン診療なら、手元のメモを見ながら話しても相手に不自然に映りません。これはオンラインならではの利点です。
「うまく話せない」ことは、そのまま伝えて構いません
途中で言葉に詰まる、涙が出て話せなくなる、頭が真っ白になる。いずれも精神科の初診ではよくあることで、医師はそれを前提に診察しています。「うまく説明できません」「考えがまとまりません」と伝えること自体が、いまの状態を表す大切な情報になります。沈黙が続いても構いませんし、話したくないことは「それは今は話したくないです」と言って差し支えありません。
言いにくいことほど、伝える価値があります
死にたい気持ち、自分を傷つけてしまったこと、お酒や市販薬の量が増えていること。こうした内容は打ち明けにくいものですが、治療の方針を左右する重要な情報です。責められることはありません。安全を確保するために必要な情報として、医師は淡々と受け止めます。伝えるのが難しければ、メモに書いて画面に映す、チャット欄に書く、といった方法でも構いません。
医師からも確認される「これまでの薬」
指針では、医師は患者が現在服用している医薬品を確認しなければならないとされ、患者の側も正確に申告することが望ましいとされています。ほかの医療機関から処方されている薬、市販の睡眠改善薬、漢方薬、サプリメントも含めて伝えてください。飲み合わせの確認は、オンライン診療で安全性を保つための土台になります。
初診でよくある不安 — 時間・同席・場所・顔出し
初めてのオンライン受診では、症状そのものとは別の心配がつきまといます。ここでは、よく寄せられる4つの不安を整理します。
| 不安 | 考え方 |
|---|---|
| 診察時間が短いのでは | 初診は再診より長めに時間をとる医療機関が一般的です。目安は予約時に確認できます |
| 家族が同席してよいか | 医師と本人が同意していれば同席できます。機器の操作を手伝う人がいても構いません |
| 場所を確保できない | プライバシーが保たれる個室が原則です。自宅のほか、職場も場所として認められる例に挙げられています |
| 顔を出したくない | オンライン診療は、文字や写真だけで完結してはならないとされ、映像と音声のやりとりが求められます |
診察時間の目安
診察にかかる時間は、症状や医療機関の方針によって幅があります。一般に、初診では生活歴や経過を含めて確認する項目が多いため、再診より長めの時間が設定されます。「話し足りないまま終わってしまうのでは」と心配なときは、いちばん困っていることを最初に伝えるのがおすすめです。時間が足りなければ、次回に持ち越すこともできます。
家族の同席はできます
指針では、患者がいる空間に家族やオンライン診療支援者がいることを、医師と患者の双方が同意している場合には認められると整理されています。「オンライン診療支援者」とは、機器の使い方の説明など、円滑なやりとりを支える人のことで、家族でも医療・介護の専門職でも構わないとされています。逆に言えば、同意なく第三者が同席することは想定されていません。家族に同席してほしいとき、あるいは席を外してほしいときは、診察の冒頭で伝えてください。
静かで、ひとりになれる場所を確保する
指針では、患者がオンライン診療を受ける場所は、対面診療と同程度に清潔かつ安全であること、そしてプライバシーが保たれるよう外部から物理的に隔てられた空間であることが求められています。自宅の個室が確保できない場合、勤務先も療養生活を営める場所として認められる例に挙げられています。車の中を使う人もいますが、走行中の受診は避け、安全な場所に停めてから受診してください。なお、医師の側も、騒音のある場所や公衆の場で診療してはならないとされています。
顔出しに抵抗があるとき
「顔を見られたくない」「部屋を映したくない」という気持ちは自然なものです。ただし指針では、オンライン診療は文字・写真・録画動画のみのやりとりで完結してはならないとされ、リアルタイムの視覚および聴覚の情報を含む手段を用いることが求められています。表情や声の調子は、医師が状態を判断するための重要な材料だからです。背景をぼかす機能を使う、壁を背にするなど、映る範囲を減らす工夫はできます。録音・録画は、双方の同意なく行わないこととされています。
精神科と心療内科、どちらを受診すればよい?
「精神科」「心療内科」「メンタルクリニック」と名前が並ぶと、どこに行けばよいのか迷います。こころの情報サイトでは、こころの病気を診る医療機関には精神科、精神神経科、心療内科などさまざまな名称が使われており、それぞれ専門に診る病気が異なる場合があるため、受診前に問い合わせるとよいと案内されています。
| 診療科 | 主に扱う領域 | 受診の目安 |
|---|---|---|
| 精神科 | 気分の落ち込み、不安、幻覚・妄想、依存など心の症状全般 | 気分・不安・眠れなさが中心のとき |
| 心療内科 | ストレスが関係する身体の症状(心身症)を中心に扱うとされる | 動悸・胃痛・頭痛など体の症状が前面に出ているとき |
| 脳神経内科 | 脳や神経そのものの病気(しびれ、まひ、ふるえなど) | 神経学的な症状が疑われるとき |
実際には、どちらでも相談を始められることが多い
名称の違いはありますが、日本の外来では、精神科と心療内科の両方を掲げる医療機関が多く、気分の落ち込みや不眠、ストレス性の体調不良はどちらでも相談の対象になります。迷ったときは、「いま自分が困っている症状」をそのまま伝えれば、必要に応じて適切な診療科や医療機関を案内してもらえます。診療科選びで立ち止まって受診が遅れるより、まず相談してみるほうが現実的です。
内科で「異常なし」と言われたときも相談できます
頭痛、めまい、動悸、胃の不快感などで内科を受診し、検査で異常が見つからなかった場合も、精神科・心療内科の相談の対象になります。ストレスによる自律神経の反応として体の症状が出ることは珍しくないとされています。内科での検査結果は、受診時に持参すると経過の把握に役立ちます。
自分の状態を整理しておきたいとき
受診するほどなのか判断がつかない段階では、症状を整理するところから始められます。メントアのセルフ症状チェックでは、当てはまる項目を選ぶだけで、いまの状態の目安を確認できます。ただし、セルフチェックはあくまで受診を検討するための目安です。診断は、オンラインでも対面でも、医師の診察によって行われます。結果が軽く出ても、つらさが続いているなら受診をためらう必要はありません。
オンラインが向かないケース — 対面・救急を選ぶ判断
オンライン診療は万能ではありません。指針でも、オンライン診療が困難な症状に該当すると医師が判断した場合には対面診療を行うこと、緊急性が高い症状の場合は速やかに対面受診を促すことが求められています。次のような状態のときは、オンラインではなく対面診療や救急の利用を検討してください。
| 状態 | 望ましい対応 |
|---|---|
| 死にたい気持ちが強い、自分を傷つけてしまった | 救急外来・相談窓口。ためらわず今日つながってください |
| 実際にはない声が聞こえる、強い被害的な考えがある | 対面での精神科受診。夜間は精神科救急情報センターへ |
| 意識がもうろうとする、けいれん、大量に薬を飲んだ | 119番(救急) |
| 著しい体重減少、水分もとれない、歩けない | 対面診療(身体面の評価が必要です) |
| 通信環境が不安定で、やりとりが成立しない | 対面診療への切り替え |
死にたい気持ちが強いとき、自分を傷つけたくなったときは、ひとりで耐えず、すぐに相談してください。こころの健康相談統一ダイヤル(0570-064-556)や、#いのちSOS(0120-061-338)などの公的な相談窓口が利用できます。命に関わる状況では119番や救急外来という選択肢もあります。夜間や休日に急に具合が悪くなったときは、都道府県が設置する精神科救急情報センターに相談する方法もあります。
初診では処方できない薬があります
指針では、初診の場合に行わないこととされている処方が示されています。麻薬および向精神薬の処方、基礎疾患などの情報が把握できていない患者への特に安全管理が必要な薬剤の処方、そして基礎疾患などの情報が把握できていない患者への8日分以上の処方です。睡眠薬や抗不安薬の一部は向精神薬に分類されるため、初診のオンライン診療では処方できないことがあります。「以前もらっていた薬を出してほしい」という希望がかなわない場合があるのは、このためです。お薬手帳や紹介状で治療内容が確認できると、選択の幅が広がることがあります。
途中で対面診療に切り替わることもあります
診察の途中で、医師が「オンラインでは十分な情報が得られない」と判断した場合、速やかにオンライン診療を中止して対面診療に移ることとされています。これは診療を断られたということではなく、安全を確保するための手順です。指針では、対面が必要になった場合に、かかりつけの医師や近隣の医療機関へ確実につなぐ体制を整えておくことも求められています。予約前に「対面が必要になったときの連携先」を確認しておくと、いざというときに動きやすくなります。
最初の一歩をどう踏み出すか
精神科の受診は、症状そのものより「受診を決めること」のほうが大きなハードルになりがちです。こころの情報サイトでは、こころの病気で通院・入院している人は国内で約420万人(平成29年)にのぼり、日本人のおよそ30人に1人にあたること、生涯を通じて4人に1人がこころの病気にかかるともいわれることが紹介されています。まれなことではありません。
費用と制度のこと
精神科・心療内科の診療は、保険診療が基本です。健康保険が使えるため、窓口での自己負担は原則1〜3割になります。通院が続く見通しになった場合は、通院医療費の自己負担が原則1割に軽減される「自立支援医療(精神通院医療)」という制度もあります。申請先は市区町村の担当窓口です。診断書が必要になったときの費用や日数は医療機関によって異なります。手続きの流れは診断書はどうやってもらう?もらい方・費用・即日発行の可否で詳しく解説しています。
夜間に受診したい場合の選択肢
「平日の日中に通院する時間がない」「院内で知り合いに会いたくない」という理由で受診が遅れてしまう人は少なくありません。オンライン心療内科・精神科のメントアは、保険適用で、18時〜24時・365日、当日予約にも対応しています。診断書最短即日発行、お薬最短即日発送で、予約から診察までLINEで完結します。診療の範囲や準備物などの細かな点は、よくある質問にまとめています。仕事を続けながら夜間に受診したい人にとって、選択肢のひとつになります。
よくある質問
精神科のオンライン診療は初診から受けられますか?
条件を満たせば受けられます。厚生労働省の指針では、初診はかかりつけの医師が行うことが原則とされていますが、既往歴や服薬歴などの医学的情報を把握できる場合や、映像を用いた「診療前相談」を経て双方が合意した場合にも実施できると整理されています。実際に初診を受け付けているかは医療機関ごとに異なるため、予約前の確認が確実です。
オンライン診療でも診断はしてもらえますか?
医師が診察のうえで判断すれば、オンラインでも診断は行われます。ただし、得られる情報は視覚と聴覚に限られるため、医師が対面での評価が必要と判断した場合には対面診療に切り替えられます。これは安全を確保するための手順であり、診療を断られたことを意味するものではありません。
初診の診察時間はどのくらいですか?
医療機関や症状によって異なります。一般に、初診は経過や生活状況を含めて確認する項目が多く、再診より長めの時間が設定されます。正確な目安は予約時に確認できます。話し足りないと感じたときは、その旨を伝えて次回に持ち越すこともできます。
顔を出さずに、音声だけで受診できますか?
原則として難しいとされています。指針では、オンライン診療は文字・写真・録画動画のみのやりとりで完結してはならず、リアルタイムの視覚と聴覚の情報を用いることが求められています。表情や声の様子が診察の判断材料になるためです。背景をぼかす、映る範囲を狭くするといった工夫は可能です。
家族が同席してもよいですか?
医師と本人が同意していれば同席できます。指針でも、患者がいる空間に家族やオンライン診療支援者がいることを双方が同意している場合が想定されています。機器の操作に不慣れな場合、その支援を家族が行うことも認められています。逆に、同席してほしくない場合も、診察の冒頭で伝えて構いません。
診察で何を話せばいいか分かりません。
医師のほうから順に質問していくため、あらかじめすべてを整理しておく必要はありません。いつから、何がつらいか、睡眠と食欲、仕事や生活への支障、既往歴と服薬、家族の病歴の6点について、単語のメモがあれば十分です。手元のメモを見ながら話せるのは、オンライン診療の利点のひとつです。
初診でも薬は出してもらえますか?
医師が必要と判断すれば処方されますが、初診には制限があります。指針では、麻薬および向精神薬の処方、基礎疾患などの情報が把握できていない患者への8日分以上の処方などは、初診では行わないこととされています。睡眠薬や抗不安薬の一部は処方できないことがあります。お薬手帳などで治療内容が確認できると、判断の材料が増えます。
保険証やマイナンバーカードは必要ですか?
必要です。保険診療を受けるためには資格の確認が必要で、初診の本人確認は原則として顔写真付きの身分証明書(マイナンバーカード、運転免許証、パスポートなど)で行うこととされています。顔写真付きの証明書がない場合は、2種類以上の証明書を用いる方法などが示されています。服薬中の薬があればお薬手帳も用意してください。
職場や家族に受診を知られませんか?
診療内容には守秘義務があり、医療機関から勤務先や家族へ受診の事実が伝えられることはありません。健康保険を使った場合、加入する健康保険から医療費の通知が届くことはありますが、通知には診療内容の詳細までは記載されないのが一般的です。同居家族に知られたくない場合は、受診する場所と時間帯の確保が現実的な対策になります。
まとめ
- 精神科のオンライン診療は、かかりつけ医が行う場合、医学的情報を把握できる場合、診療前相談を経た場合に、初診から受けられるとされています
- 実際に初診へ対応するかは医療機関ごとに異なるため、予約前に対応可否・保険の扱い・対面への連携先を確認しておくと確実です
- 当日は、問診票と本人確認書類を用意し、診察の10〜15分前に通信環境と静かな場所を確保しておくと落ち着いて臨めます
- 話す内容は、いつから・何がつらい・睡眠と食欲・生活への支障・既往と服薬・家族歴の6点のメモがあれば十分です
- 希死念慮が強いとき、幻覚や妄想があるとき、重い身体症状があるときは、オンラインではなく対面診療や救急の利用を検討してください
うまく話せなくても、途中で言葉に詰まっても、診察は成り立ちます。準備は、メモを1枚書くところからで構いません。今日つらいと感じているなら、それはもう相談してよい理由になります。
出典・参考文献
- 厚生労働省「オンライン診療について」
- 厚生労働省「オンライン診療の適切な実施に関する指針」(PDF)
- こころの情報サイト「こころの病気について理解を深めよう」
- こころの情報サイト「相談しあう・支えあう」
- こころの情報サイト「こころの病気への助成」
- 厚生労働省「まもろうよ こころ」
- 厚生労働省「こころの耳」働く人のメンタルヘルス・ポータルサイト
- 日本精神神経学会
- MSDマニュアル家庭版
つらい症状が続くときは、ひとりで抱え込まずご相談ください。メントアは保険適用のオンライン心療内科・精神科です(18時〜24時・365日、当日予約可)。
FAQ
心療内科・精神科に関する
よくある質問
仕事帰りでも受診できますか?夜間診療の有無を知りたいです。
クリニックによっては、お仕事をお持ちの方でも通いやすいよう夜間外来を設けている場合があります。当日の最終受付時間や診療曜日は、各院の案内をご確認ください。
今日すぐに診てもらいたいのですが、当日でも受診できますか?
多くのメンタルクリニックは予約制ですが、症状の急変など緊急を要する場合は、当日枠で対応可能なケースもあります。まずは電話やWebサイト等で現在の空き状況を問い合わせるのが確実です。
女性の先生に診察をお願いすることは可能でしょうか?
はい、女性医師が在籍しているクリニックでは、指名や担当日の選択が可能です。公式ホームページの医師紹介欄を確認するか、予約時に「女医を希望」と伝えておくとスムーズです。
漢方薬による治療は受けられますか?
西洋薬だけでなく、体質や症状に合わせた漢方薬を処方しているクリニックも多くあります。「なるべく自然な薬を使いたい」などのご希望があれば、診察時に医師へご相談ください。
診察にかかる費用が気になります。保険は使えますか?
基本的に健康保険が適用されるため、自己負担3割程度で受診いただけます。初診料や処方箋の有無で前後しますが、一般的な目安として数千円程度(4,000円〜6,000円前後)を見ておくと安心です。
診断書を書いてもらうことはできますか?
基本的には、医師が必要と判断した場合、職場や学校に提出するための診断書を発行してくれます。予約時や診察中に「診断書希望」と伝えておくとスムーズです。
初めての受診で、うまく話せるか不安です。準備は必要ですか?
全てを完璧に話そうとしなくても大丈夫です。「いつから」「どのような症状で困っているか」を簡単で良いのでメモしてお持ちいただくと、伝え漏れがなくなり、診察がよりスムーズに進むでしょう。
当日受診できてお薬や診断書も最短即日対応。オンライン心療内科「メントア」

「mentoa(メントア)オンライン心療内科」は、忙しくて通院の時間が取れない方や、外出がつらい方でも安心の、自宅からスマホで診療を受けられるオンラインクリニックです。メントアには次のような特徴があります。
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LINEで完結する手軽さ
予約から相談、オンライン診療、薬の受け取りまで、すべてLINE上で完結。通院の必要がなく、忙しい方でも続けやすい仕組みです。
当日受診・即日処方可能
24時間受付、当日相談可能。つらい時にすぐ相談でき、必要に応じて即日で医師により診断書発行も対応します。
保険診療だから通院時と同じ負担
初診5,400円前後、再診2,900円前後(保険適用時)。保険適用のため、安心して受診いただけます。
プライバシー配慮で安心
お薬の発送元はクリニックだとわからない表記に。周りに知られる心配がなく、安心してご相談いただけます。
カウンセリング実績40万件超のサービスと提携
40万件以上の相談実績を持つ電話カウンセリングサービス「エキサイトお悩み相談室」と提携。お薬の服用に抵抗がある方は、まずこちらでお話しするのもおすすめです。